多田くんは恋をしない 第12話のあらすじと感想 雨はあがらなかった

多田くんは恋をしない 第12話のあらすじと感想 雨はあがらなかった

多田くんは恋をしない 第12話「……突然、ごめん」のあらすじ

 

 ヘロへロの状態でラルセンブルクに到着。じっちゃんから渡された紙袋を手に空港を出ました。その中にはレインボー煎餅と多田珈琲店のコーヒー、そして竜崎麗子さん宛の手紙。麗子さんを訪ねるようにと、手紙には住所が書かれていました。テレサが「レイチェル=麗子さん」と言っていたことを思い出します。
 

 光良の後を追ってラルセンブルクに来た伊集院を空港に残し、光良はバスに乗って住所をたどります。雪が積もる街を歩き、たどり着いたのは衛兵が2人もいるお屋敷でした。
 

 偶然にも建物から出てきた麗子さんに手紙を渡し、麗子さんの部屋に通された光良、なぜか部屋に入ってきたのはシャルルです。
 

 テレサについて何も知らない光良は、麗子さんに連れられてテレサの元へ。アレクがテレサのことを「テレサ様」と呼んだことに違和感を覚えます。そしてシャルルの勧めにより、全ての事情を説明するために2人きり、部屋で向き合いました。
 

雨はあがらなかった

 

はっきりしない麗子さんとじっちゃんの過去

 

 光良を見た麗子さんは、じっちゃんの若い頃のコピーすぎて「正造ちゃん?」と言ったわけですが、そんなはずないでしょってすばやく突っ込みたくなりましたね。麗子さんは大学生の頃に多田珈琲店でアルバイトをしていたそうです。
 

 確か麗子さんはラルセンブルクに留学をして、その先で今の旦那さんに出会い、向こうに住むことになったという話でした。麗子さんとじっちゃんは恋愛関係にあったんじゃないかと予想してたんですが、もし仮にそうだとしたら破局した時点で交流は途絶える気がするんですよね。それが今になっても文通を続けている。
 

 じっちゃんも麗子さんも、自分の思いを伝えられないままだったんじゃないかな。だからじっちゃんは、自分と同じ後悔をしてほしくなくて、ラルセンブルクに送り出したんじゃなかろうか。
 

アレクの思いに結末はいらない

 

 テレサがパーティーに着ていくドレスを、トルソーに着せて確認するアレク。そのそばにはグレーの襟の白いジャケットがかかっていました。シャルルのものです。
 

 部屋を通りかかったシャルルも新しいジャケットに袖を通してみることに。いつもつけているブレスレット外し、アレクに持っていてもらいます。母の遺品であり、テレサとも縁が深いというシャルルの言葉に、うつむいてしまうアレク。分かりきってはいたけれど、やっぱりアレクはシャルルのことが好きなんですよね。
 

 シャルルがいなくなった部屋で白いジャケットを抱きしめるアレク、そこに神がかり的なタイミングで入ってきてしまったのがテレサです。手にしていた大福を思わず落としてしまいました。
 

 テレサは、アレクの思いに気づかなかったらしい。それはそれで鈍感な気がするんですけどね。テレサとシャルルの将来は決まっていて、アレクが割って入るスキなんてない。どんな気持ちで自分に付き添ってくれていたのか。テレサは申し訳なさそう。
 

 でも、どうにもならないんですよ。だって相手は自分が仕える姫の婚約者なんですから。
 

左腕を掴む仕草はアレクのとあるクセ

 

 シャルルのことが好きなのねと言うテレサに対してアレクは強い口調で「違います!」と否定。そのとき、左腕をぎゅっと掴みました。何度も出てきたこの仕草。テレサは、この仕草の意味を知っていました。
 

 嘘を付くとき、左腕を掴むんです。あーたしかにね!過去の放送回を思い出すとよく分かります。だから「違います!」もウソなのだとバレてしまいました。アレクはそれを認めてはいませんが「仮に好きでも、どうにかなるのですか」と。
 

 どうにもならないですよね。シンデレラストーリーじゃないんですから。
 

シャルルの意地?

 

 光良と再会したテレサは驚き「なぜここに?」と当たり前の問を投げかけました。光良は馬鹿正直に「急にいなくなったから」と。これって、光良は「急にいなくなったテレサに会いに来た」とか「急にいなくなった理由を知りたくて来た」って言ってるわけです。
 

 しかしシャルルは、光良が苦手な飛行機に乗ってまでここに来た理由を別の言葉にすげ替えたのでした。
 

「レイチェルを訊ねてきてくれたんだって」
 

 これまでの光良とテレサの関係を見てきて、シャルルはテレサの気持ちを理解していると思います。それでも嫉妬したり、2人の間を邪魔するようなことはありませんでした。将来は決まってるんだから、どっしりと構えていられるんだろうなと思ってたんですが。
 

 さすがにラルセンブルクまで自分の婚約者を追っかけて来られたら、焦りますよね。光良の目的はレイチェルに会うこと、と言って納得するのは鈍感なテレサぐらいじゃないでしょうか。
 

国を愛し、国に愛されるプリンセスの運命

 

 本名は「テレサ・ドゥ・ラルセンブルク」、王のひとり娘です。18歳になったらシャルルと結婚して女王になることは生まれたときから決まっていたんだとか。12話ではまともに笑顔をみせていないテレサを光良は「無理、してないか?」と気遣いますが、テレサは否定しました。
 

 この国と、この国の人が大好きだから、と。
 

 光良を見失った伊集院は観光地のお土産屋さんでとある写真を見つけます。それは売り物ではないようです。棚の一番上に置かれた写真立てには、王室の面々、つまりはテレサの姿が。王室の写真を飾っておきたいぐらい、国民も王室を、姫を愛しているってことですよね。
 

 そんな国民を裏切るわけにはいかないんです。好きに生きていくわけにはいかない。恋心以外の全てを打ち明けたテレサでした。
 

1度あがった雨がまた降り始めた

 

 光良はお屋敷を後にし、テレサは暗い部屋でひとり。アレクが気遣わしげな表情で入室しますが、1人にして欲しいと言いました。ベッドに顔を埋めて嗚咽するテレサ。ドアの向こうにはシャルルの姿がありました。「僕は笑顔の君が好きなんだけどな」と。自分には彼女を笑顔にしてあげる力がない、そう思った瞬間かもしれません。
 

 そして、夜の街を歩く光良の後ろ姿。光良を見つけた伊集院は嬉しそうに声をかけましたが、振り返った光良は。
 

 瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちたのでした。泣きじゃくるでもなく怒るでもなく、ただ静かな表情をして、その頬を涙が伝います。
 

 感情をあまり表に出さない光良が見せた涙。どうにもならない現実と、結局なにも伝えられなかった自分の不甲斐なさ、無理をしているようなテレサの表情をどうにかできればいいけれど、そんなに強い人間じゃないんだと思い知らされたのかもしれませんね。心の雨がまた降り始めました。
 

ひと言まとめ

 

 ということで12話をまとめます。
 

『多田くんは恋をしたけれどやっぱり伝えられなかった』
 

 お屋敷を後にする光良のリュックに麗子さんが入れた手紙の中身は?光良はこのまま日本に帰っちゃうの?光良の涙に最大級の動揺をしていた伊集院はどうなる?最終回が楽しみです!

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