多田くんは恋をしない2話のあらすじと感想 感情が欠落している多田くんというシリアスな想像が吹き飛んだ

多田くんは恋をしない 第2話「まぁ、間違っちゃいない」2話のあらすじ
アレクが作った純日本風の朝食からテレサの朝が始まります。すでに学校の有名人となったテレサとアレクを部活見学に誘ったのは学級委員長・長谷川日向子でした。部活への入部は校則での決まりごと。委員長の案内で部活動見学に向かいます。運動部、文化部と見て回りますが、ピンとこないテレサは「サムライ部はないの?」と委員長を困らせます。
一方、光良らは写真部の部室で活動計画を立てていました。フォトコンテストで入賞すれば部員が増え、部費が増え、ヌードモデルの依頼料が払えると演説する写真部部長・杉元一(ピン先輩)。女子3人はタイミングよく(悪く)その光景を目撃します。
テレサは部室の壁に貼られた、とある写真に目を奪われます。光良と出会った日に見た「将軍の抜け穴」が桜とともに写っていました。テレサにせがまれ、アレクは写真部への体験入部を許可します。
カメラを借りた二人。写真部伝統の「いい写真撮ったら勝ちよ!チーム対抗撮影バトル」では、乗り気ではなかったはずのアレクが大活躍を見せ、チームを勝利に導く「いい写真」の撮影に成功します。写真撮影の楽しさを知ったテレサは、写真部への入部を決めました。
その夜、多田珈琲店では入部を祝う「乾杯!」の声が響きました。
感情が欠落している多田くんというシリアスな想像が吹き飛んだ
ホテル住まいのテレサとアレクが定住しない理由は?
テレサの寝室には「れいん坊将軍」のグッズを並べた祭壇があり、壁にはサインと「テレサさん江」と書き込みされた将軍の大きなポスターが!「グランドパレス銀座」の天蓋のあるベッドルームに、強烈な違和感を添えています。壁のコルクボードには、虹色の扇子を手に将軍の決めポーズをとるテレサの写真が一枚。
グランドパレス銀座という洋風イメージを覆す純和風のリビングには花が活けられ、掛け軸が下がっています。そしてその掛け軸は壁ごと回転。なんと、忍者屋敷さながらの隠し扉なのでした。
ホテルの一室を改造することが許されるほど高貴な身分なのか、それとも外国人向けに作られた特別室なのか。それはともかくとして、高校に転入したということは旅行ではなさそうです。しかし家を購入したり賃貸住宅には入らない。
ここでふと思い出しました。「この恋を、一生忘れない」という言葉。公式サイトや予告動画で目にします。テレサとアレクは、いつか母国ラルセンブルグに戻るのでしょうか。
アレクは「日本の朝」という本を参考に朝食を作っているようです。焼鮭、梅干し、炙った海苔、味噌汁、「ナットゥ」はガスマスクを着用してかき混ぜます。ご飯は土鍋で炊く本格派。
誰かに指示されているのでしょうか。テレサは「本格和食じゃなきゃイヤ!」と駄々をこねる子ではなさそうですから、アレクが作りたくて作っているのだと推測できます。なぜアレクがここまでテレサに献身的なのか、二人の身分や関係性は2話の段階ではまだ見えません。
幼馴染はグラビアアイドルらしい
ナルシスト伊集院のキャラが霞むほどアクが強い新キャラクター、ピン先輩が登場しました。「一(はじめ)」だから「ピン」先輩ですね。幼馴染の委員長は「はじめちゃん」と呼ぶようです。本編とはなんらつながりはありませんが、「はじめちゃん」「じっちゃん」と聞いて思い出す作品が……。
部室内にグラビアアイドル・HINAの祭壇を作っているピン先輩。テレサとは祭壇仲間ですね。ピン先輩がHINAの魅力を(訊かれてもいないのに)語る中、突然うつ向いて頬を赤らめる委員長・長谷川日向子。その様子を見たアレクは何かにピンときたようです。
日向子、ひなこ、ひな……もしかしてHINAと委員長は同一人物?よく見ればHINAも委員長もブルーの瞳をしています。アレクは確信したようですが、口には出しませんでした。本当に高校生なのでしょうか、大人ですね。
笑ってよ、光良!
HINAを「日本を代表するトップ・オブ・トップ」と称したピン先輩に対し、テレサは「グラビアアイドル界のれいん坊将軍なのですね!」と飛躍した例え方をします。光良は笑うでもなく呆れるでもなく「まぁ、間違っちゃいない」と静かに言いました。そういえば、光良はあまり感情を表に出さないなと思った瞬間です。
第1話でも、笑顔のシーンがあったかどうか思い出せません。これまた飛躍した考えではありますが、両親を失ったことで感情を閉じ込めてしまっているのでは……と心配になりました。
本編にはシリアスムードが一切感じられませんが、私の心の中は一瞬どんよりとしました。
戦いには不利すぎる光良のカメラとテレサの新カメラ
体験入部で行われたチーム対抗バトルで、アレクはまるで忍者のような素早い動きで敵を撹乱し、味方のために働きます。ブレず見切れず敵の写真を撮影しなければなりませんが、光良が撮ったアレクはほぼ「残像」。光良のカメラ、もっといえば「レンズ」はこの戦いには不利なのです。
彼が使っているレンズは自動でピントを合わせてくれないマニュアルフォーカスカメラです。テレサが「くのいち」と表現したほどの動きを見せるアレクにピントを合わせるのは非常に難しいでしょう。部には貸出用のデジカメがあるようですが、光良は自分のカメラにこだわっているようです。
一方テレサとアレクは部のデジカメを借りました。前回の感想で「テレサの自前のカメラとオープニングのカメラが違う!」と書きましたが、オープニングで手にしているのは写真部のデジカメだったようです。
追い詰められたテレサの表情にアレクが見たものは
Aチーム(光良・アレク・1年生の山下犬(研太郎))を調理室に追い込んだBチーム。ここぞとばかりにシャッターを切ります。フラッシュを浴び、じりじりと間合いをつめられ、今にも倒れてしまいそうなテレサの顔を見てアレクが叫びました。「テレサ様!」
過去に起きた「何か」を想起させる表情だったのかもしれません。助けなければ、ととっさに思ったように見えました。わざとらしくほどけた靴紐を結び直して逃げる隙きを与えるテレサ。彼女のローファーに紐なんてない。
光良が笑った!
真剣勝負の中、向けられたカメラにピースサインをしてしまったピン先輩。一気に緊張が緩み、テレサと光良は顔を見合わせて笑います。
笑いました。笑った!光良が笑った!それも声を立ててしっかり笑いました。その二人を撮影したアレクの写真がBチームを勝利へ導いたのです。そしてテレサの寝室のコルクボードに貼られる2枚めの写真となりました。
ひと言まとめ
ということで第2話をまとめます。
『多田くんはまだ恋をしていないが、写真の中の二人は恋人のように見えた』
ピン先輩に恋していそうな委員長、山下犬に憧れていそうなゆいちゃん、アレクと肩を組もうとした伊集院。恋から最も離れた位置にいる多田くんこと光良は、果たして恋をするのでしょうか?次回が楽しみです!