シュタインズゲート21話の感想と考察「絶対にどちらかを選ぶことなんてできない二択問題」

シュタインズゲート21話の感想と考察「絶対にどちらかを選ぶことなんてできない二択問題」

シュタインズゲート・ゼロ21話のあらすじと感想はこちらになります。

シュタインズゲート 第二十一話「怨嗟断絶のアポトーシス」あらすじ

β世界線に戻れば、牧瀬紅莉栖が死ぬ――その事実に気付いた岡部は、SERNへのクラッキングを中止する。

 

 それから3日後、コミマ最終日の8月17日。まゆりの死が訪れる日である。岡部はまゆりに付き合ってコミマ会場へ足を運んだ。

 

 岡部は、世界線を変えずにまゆりが生き残る方法を考えるものの、解決策が見つかることはなかった。その帰り道、秋葉原の路地を歩くふたりの前に猛スピードで走るクルマが迫る。

 

 岡部は、自分が命を投げ出せば、何らかの因果が変わると考え、自らクルマに向かっていく。

 

 だが、直前に何者かに突き飛ばされ、岡部は無事だった。代わりに倒れていたのはまゆりだった。

 

 身を挺して岡部を守ったまゆりは、彼の役に立てたと微笑みながら息を引き取った。

 

 このα世界線において、まゆりの死は避けられないものと岡部はまたも思い知らされるのであった。

 

 タイムリープしてきた岡部の憔悴しきった様子を心配した紅莉栖は、クラッキングを止めた理由を説明するように求める。

 

 岡部ははぐらかそうとするが、紅莉栖の問に答えざるを得なくなり、「あのDメールを消せば、お前が死ぬ」と真実を打ち明ける。

 

 そのとき、まゆりからの電話が鳴る。まゆりは、岡部の苦悩の原因が自分である事を察しているようであった。

 

 紅莉栖に促され、まゆりを捜しに向かった岡部は、彼女を墓地で発見する。そこで、まゆりは祖母の墓前に、最近、自分が死ぬ夢をよく見ること、ラボメンが岡部とまゆりしかいなかった頃のこと、最近岡部と話す時間が減ったこと……胸中に秘めていた想いを語っていた。

 

 その姿を物陰から見ていた岡部は、まゆりに話せるときが来たらすべてを話すと約束する。時同じくして、紅莉栖はすべての始まり場所であるラジ館へ向かっていた。

 

StainesGate公式アニメサイト Story/Tipsより

シュタインズゲート21話 感想「絶対にどちらかを選ぶことなんてできない二択問題」

第二十一話の感想です。

 まゆりと牧瀬紅莉栖、どちらを選ぶなんてことできない!というのが第二十一話の感想です。第二十一話では予想*1通り、岡部倫太郎が迫られた選択へ悩み苦しむ物語の展開となりました。

 

 そしてこれまでに描かれてきた岡部倫太郎の優しさ、仲間思いなところ。岡部倫太郎にとってまゆりと牧瀬紅莉栖どちらもかけがえのない大きな存在であることが十二分に伝わっていましたが、今回でまゆりの事件に合い意識が薄れゆく中で伝えたかった岡部倫太郎への気持ち、ラボメンが二人きりであったときの思い出の描写や、牧瀬紅莉栖の「岡部の力になりたいの」という絶望しかけていた岡部倫太郎へのセリフ。

 

 そこで更に岡部倫太郎はどちらも選ぶことなどできないという決定的な事実を突き付けられたように感じてしまいました。

 

 第二十話のラストで7月28日に牧瀬紅莉栖の身に起こることについて気が付いてしまった岡部倫太郎が第二十一話において即断していたように、岡部倫太郎は最初からどちらかを選ぶということは考えて居ませんでした。

 

 またフェイリス、るか、萌郁、鈴羽とこれまでのDメールの取り消しによって踏みにじることになってしまったラボメン達の思いに対する後悔のようなものがありました。

 

 先に待つ結末にとらわれ岡部倫太郎の視野が狭くなっていることはわかっています。しかし、あと少し、もうちょっとと、岡部倫太郎の背中を押し応援する気持ちでいっぱいです。この物語がどこへたどり着くのか、期待や不安が渦巻いていますが、続きが気になって仕方がありません。

今後の展開予想

第二十二話の展開予想

 岡部倫太郎の目指している未来がα世界線でもβ世界線にある結末でもないということから、また別の未来の可能性をα、βときているのでγ世界線と仮に例えます。
 

 次回、第二十二話では別の世界線での記憶を取り戻した牧瀬紅莉栖と共にα世界線、β世界線どちらの未来も回避することについて考えます。

 

 そして結論として「ないのなら作ってしまえ」とまだ見ぬ未来γ世界線へ移動することを決意し、そのためには何が必要なのか。

 

 具体的な方法やその手段を取るためにこれまでに体験した世界線のどれをどうたどればγ世界線へとたどり着くことができるのかという展開になると予想しています。

第二十一話でのキーワード

  • まゆりの夢
  • ラスト牧瀬紅莉栖の描写
  • 8月17日

全体の展開予想

 第二十一話が牧瀬紅莉栖、まゆりの人物像の掘り下げ、迫られた選択へ逃避を考えてしまうほどの岡部倫太郎の苦悩という内容であったため、第二十話での展開予想*1と同じとさせていただきます。

シュタインズゲート21話の考察

まゆりの記憶

 第十七話で行った考察*2が前提となってしまいますが、第二十一話、作中内でまゆりがこれまで経験してきた世界線の記憶を夢として覚えているという描写がありました。

 

 少し考察の条件とは違いますが、まゆり自身が岡部倫太郎を観察し、岡部倫太郎がいつの間にかまゆりから距離をとってしまっていたことや、いつも岡部倫太郎が何かに悩み、隠しているということに気づき自ら「自分が原因なのではないか」という結論に至ったと思います。

 

 そこからまゆり自身が「どうして自分が原因だと思ったのか」と考えることによって記憶の綻びや矛盾に気づいてしまったのではないかと考えています。
 

 観測者である岡部倫太郎から直接指摘を受けていないため、結論にたどりついてもまゆり自身は夢であると解釈しているのではないでしょうか。

牧瀬紅莉栖の記憶

 ラストの牧瀬紅莉栖の描写。もちろん世界線移動後の自分の身に降りかかる事件への対抗策を考えている描写でもあると思いますが、ここで牧瀬紅莉栖はまゆりのように別世界線の記憶を思い出しているのではないかと考えて居ます。
 

 第十七話で行った考察*2が前提なのですが、この考察にあてはめてみれば今までも条件をクリアしている状態に牧瀬紅莉栖があったと考えられます。

 

 しかし綻びや矛盾について追及する前に岡部倫太郎へ力を貸し、別世界線の自分へ想いを託していたために、今までは思い出せなかったではないでしょうか。

 

 第二十一話においては岡部倫太郎の助けとなり協力するということについては変わりないのですが、その先の結末に自分の事柄が含まれているため対策を考えるうちに記憶の綻びや矛盾にたどり着き別世界線での記憶を思い出す描写であったと捕らえることもできるかなと考えています。

 

 またこの別世界線での記憶を思い出すことによって岡部倫太郎主観の記憶の共有が必要でなくなると共に、牧瀬紅莉栖主観の記憶の情報の共有を行うこともできます。これによって違った視点からのアプローチを行えるのではないかなと考えています。

第二十一話の感想、展開予想、考察は以上です。

 

*1 第20話記事

シュタインズゲート20話の感想と考察「それぞれの気持ちを想像すると胸が苦しくなってしまいます。」

*2 第17話考察

シュタインズゲート17話の感想と考察「大きな目標のために小さなことからコツコツと」

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