シュタインズゲート20話の感想と考察「それぞれの気持ちを想像すると胸が苦しくなってしまいます。」

シュタインズゲート 第20話「怨嗟断絶のアポトーシス」
あらすじ
「M4」とは「FB」が萌郁につけたコードネームで、ふたりだけが知る呼び名である。
萌郁に送られてきたメールの文面は女性の口調であったが、天王寺こそが「FB」だったのだ。岡部たちを連れて外へ移動した天王寺は、自らがラウンダーとして働くことになった経緯を語り、取り出した拳銃で萌郁を撃つ。
そして、自らのこめかみに銃口を当て、引き金を引いた。岡部が天王寺の携帯電話からDメールを送ると、リーディング・シュタイナーが発動。ようやくラボにIBN5100が存在する世界線に移動することができた。
これでSERNのデータベースに記録された最初のDメールを削除すれば、まゆりが死なず、ディストピアのない未来が待つβ世界線に戻れる。
だが、そのとき岡部は最初に送ったDメールの内容を思い出した。1通目のDメール、それは岡部が紅莉栖の死体を目撃したことをダルに伝えるものだった。β世界線に戻れば、牧瀬紅莉栖が死ぬ
StainesGate公式アニメサイト Story/Tipsより
シュタインズゲート20話感想「それぞれの気持ちを想像すると胸が苦しくなってしまいます。」
第二十話の感想です。
FBの正体は予想*1と違いましたが、その線もあったかと少し深読みしすぎてしまったなと思いました。
FBについて何か意味のある単語や名称の頭文字なのかなと考えていましたが、フェルディナント・ブラウンまでは考えに至ることはできませんでした。
天王寺裕吾の作中での岡部倫太郎を評するセリフ「たく、幸せな野郎だぜ。学生風情が部屋なんぞ借りて、あんたらみたいな仲間がいて、好き勝手やって…。ホント幸せだぜ。だがよ…」というものは特に印象的で、後に語られる天王寺裕吾の送ってきた人生の想像を膨らませることができました。
「だがよ…」という言葉の続く先は、天王寺裕吾の手で、その幸せを壊してしまうことであったのでしょうか。
岡部倫太郎の様子を気にしていたことから壊してしまうことへの後悔や懺悔の言葉が続いたのでしょうか。天王寺裕吾の葛藤に苦しむ描写であったと思っています。
第二十話では萌郁との一応の和解、FBの正体、この世界線での萌郁とFBの末路、そしてついにたどり着いたIBN5100の入手と衝撃的な展開となりましたが、ついにここで岡部倫太郎がβ世界線へ移動するとどうなってしまうのか、牧瀬紅莉栖の身に起こる事に気づいてしまいました。
これまでにいくつもの世界線で力を貸してくれ共に未来へ抗ってくれた牧瀬紅莉栖。岡部倫太郎にとっていつしかとても大切な存在となっていました。
そんな牧瀬紅莉栖と特別であるまゆりをこれから岡部倫太郎は天秤にかけなければいけません。そんな岡部倫太郎の気持ちを思うと胸が苦しくなります。
これから先、岡部倫太郎は、まゆりを救うためにβ世界線へ移動し牧瀬紅莉栖の事件を受け入れるのか、牧瀬紅莉栖が無事でいるα世界線へ残るのか。
または牧瀬紅莉栖もまゆりも、そしてダルをはじめ萌郁やるか、フェイリス、鈴羽ラボメン達が皆まとめて、これまでに分かっているものとは違う過去そしてまだ見ぬ未来の可能性へ連れていくのでしょうか。
α、βと来ているのでγとすると皆を救うγ世界線という新しい可能性。個人的には岡部倫太郎が未来ではなくこの物語の救世主となってくれることを祈りながら次回の選択を期待しています。
今後の展開予想
第二十話の展開予想
α世界線からβ世界線へ移動することに伴う結果に岡部倫太郎は更に追いつめられることとなります。
またまゆりを救うか牧瀬紅莉栖を救うかという選択は、岡部倫太郎がひとりで決めなければなりません。ただこの二択の選択に思い悩む中、何かのきっかけでもうひとつの可能性へ岡部倫太郎が気付き、二人と言わずみんなを救う未来γ世界線へ移動する決意をするという展開になるのではと予想しています。
第二十話でのキーワード
- M4
- FB
- 7月28日に送った最初のDメール
全体の展開予想
IBN5100を手に入れ、β世界線への移動することにたどり着いた岡部倫太郎ですが、β世界線ではこれまで共に戦い力を貸してくれた牧瀬紅莉栖が刃物で刺されてしまうことを思いだしてしまいました。
まゆり、牧瀬紅莉栖どちらもかけがえのない存在となった岡部倫太郎に突き付けられた選択に悩み苦しみますが、岡部倫太郎は未来へ抗う気持ちを捨てません。
まゆり、牧瀬紅莉栖が共に生存している未来、これまでに体験してきた過去と全く知らない未来のあるγ世界線への移動を決めます。
具体的には鈴羽を過去へ送りださずタイムマシンを修理する世界線へ移動し、今度は数日前の柳林神社から直接IBN5100を入手します。
これにより鈴羽が過去で失敗をしてしまったり、孤独にひとり犠牲となることを回避でき、岡部倫太郎がタイムマシンを使うこともできるようになります。
Dメール、タイムリープ、タイムマシンと持てるカードを全て駆使して岡部倫太郎は7月28日へタイムマシンを使い移動します。
岡部倫太郎がダルへメールを送らなければ、SERNに捕捉されることもなくなります。また牧瀬紅莉栖が刺されなければ牧瀬紅莉栖は助かり、「牧瀬紅莉栖が刺された」というメールを送ることもなくなります。
このようにして7月28日から8月14日までの期間を根本から変え、まだ見ぬ未来γ世界線へ移動し、何もなかった日常に回帰するという展開を予想しています。
考察
岡部倫太郎が写真を撮る描写
追跡の最中に岡部倫太郎は作中で、写真を携帯でよく撮っていましたが、その後尾行の失敗や起こることの把握が成功した場合にタイムリープしていたことから、時間と場所の簡易的なメモだったのではないかと考えることができます。
FBのDメールの条件
FBの携帯を入手してから岡部倫太郎はDメールを送っていましたが、あのDメールは条件を満たしていたのか少し疑問に思います。
まずリフターとされているブラウン管工房の店長である天王寺裕吾は目の前にいましたした。牧瀬紅莉栖も今回はラボで待機せずに岡部倫太郎と一緒におり岡部倫太郎の携帯を構えDメールを使う描写がなされていました。
またこのDメールを送ろうとしている日付が8月15日でありダルはコミマに参加しています。これらで考えられるのは作中では描写されていませんが、
- 電話レンジを遠隔操作できるようにあらかじめ改良していた(ブラウン管工房の42型にも細工をしていた)
- ダルに頼みラボに待機してもらっていた
などが考えられます。
FBのDメールの送信先
こちらは作画ミスかもしれませんが、FBの携帯電話からDメールを送る際の送信画面で宛先覧がM4となっていました。
Dメールを送るためには電話レンジに繋がれた専用の携帯へ送信を行わなければなりません。
少し強引な解釈ではありますが、FBのDメールの条件でもあげましたが、電話レンジの遠隔操作での起動の改良が行われていた場合、宛先においても改良がなされていたのかもしれません。
第二十話の感想、展開予想、考察は以上です。