シュタインズゲート19話の感想と考察「裏と表と岡部倫太郎のもつ選択肢」

シュタインズゲート 第十九話「無限連鎖のアポトーシス」
シュタインズゲートゼロ19話の感想はこちら
●あらすじ
Dメールを取り消していくことで1日ずつ時間がずれていくものの、まゆりが死ぬ結果に変わりなかった。
まゆりはおそらく8月16日、コミマの日に死ぬ――そう、紅莉栖に告げた岡部は、まゆりを彼女に任せてDメールの送り主のひとり、桐生萌郁を捜しに向かった。萌郁がアルバイトしていた編集プロダクションから彼女が住むアパートを聞き出した岡部だったが、萌郁は8月15日にすでに自殺していた。
紅莉栖からまゆりの死を知らされた岡部は、8月11日にタイムリープして萌郁の部屋を再度訪ねる。
部屋にいた萌郁は、崇拝する「FB」からの連絡が途絶えたために心神喪失の状態だった。岡部は萌郁から強引に携帯電話を奪い取ると、ケータイの機種変更をやめさせるために送ったという萌郁のDメールを取り消した。
しかし、「電話レンジ(仮)」の放電現象が起きたにも関わらず、世界線は変動しなかった。岡部は萌郁が機種変をしていなかった事を思い出す。萌郁のDメールはまったくウソの内容だったのだ。
Dメールの本当の内容を知るために暴れる萌郁を組み伏せた岡部は、彼女の置かれた立場と悲劇的な結末を伝えた。
岡部は携帯電話に残されたメールから、IBN5100を盗み出した張本人が萌郁と知り、彼女が自分自身にIBN5100の在処を伝えたDメールを取り消そうと試みる。
しかし、それでもリーディング・シュタイナーは発動しなかった。頑なな萌郁を従わせるためには「FB」の携帯電話からメールするしかないと考えた岡部は、「FB」を捜し出すことを決意する。
岡部が部屋を出ようとしたそのとき、萌郁はふとつぶやいた。「コインロッカー……大ビル前……IBN5100」と。
StainesGate公式アニメサイト Story/Tipsより
感想「裏と表と岡部倫太郎のもつ選択肢」
第十九話の感想です。
第十九話はタイトルのアポトーシスという単語がネクローシスの対義語でもあることから、第十三話~第十六話までの対になるお話なのかなと思いながら視聴しました。
しかし、いざ第十九話を視聴してみると第十八話までのある意味では温和な雰囲気とはうって変わって未だ謎の存在であるFB、萌郁の身に起こること、物語へと一気に引き込まれ、あっという間に視聴が終わってしまいました。
第十八話で少し気になっていた足や指でコツコツとしていた岡部倫太郎の描写ですが、第十九話でその意味がわかりました。未来へ抗うと決め必死に立ち向かい少しずつ前進していた岡部倫太郎ですが、やはり何度もたどり着いてしまうまゆりの事件という結末に、精神的に追い詰められていた結果、無意識にでていた行動でした。
岡部倫太郎は限界が近かったのです。そこへかけられた牧瀬紅莉栖という理解者からの言葉はどんなに助けとなり気持ちを奮い立たせてくれたのでしょう。
今回で岡場倫太郎の敵と定めている存在に少し変化があったように思います。「許さないおれがあいつを」とこれまでに憎しみにも似た感情を抱いていた岡部倫太郎ですが、萌郁には萌郁の事情や気持ち性格を知り、決して許しはしませんが明確に個人へ向けての敵意のようなものが第十九話を通して少し薄くなったように感じました。
次なる具体的な目標がFBを探すこととなった岡部倫太郎ですが、第十九話にてとうとうこの世界線でのIBN5100の在処がわかりました。IBN5100の入手を優先させるのか、それともDメールの取り消しを優先させるのか、FBの正体を掴むことを優先させるのか。目の前に広がった選択にどれを選ぶのか次回も期待しております。
今後の展開予想
第二十話の展開予想
感想のほうでも少し触れましたが、第十九話で岡部倫太郎の目的がひとつ増えました。これにより第十九話で岡部倫太郎に迫られる選択が
- FBの正体を掴む
- Dメールの取り消し
- 在処のわかったIBN5100の入手
と予想されますが、FBの正体を掴むことは結果的にDメールの取り消しにも繋がります。ただし岡部倫太郎の精神状態が既に極限にまで追いつめられていることからFBの正体がわかったらどう動いてしまうかわかりません。
安易な過去改変を行わないというルールの元に岡部倫太郎は動いていますので、FBの正体を掴み、FBは実は案外身近な人物であったことに衝撃を受けますが、FBになりすましDメールの取り消しを岡部倫太郎は成功させます。しかしIBN5100を柳林神社に確認しに行くとやはりそこにIBN5100はありません。このような展開を予想しています。
第十九話でのキーワード
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- コインロッカー、大ビル前、IBN5100
- FB
- アーク・リライト
全体の展開予想
まゆりの回避のためにDメールの取り消しをひとつずつ行いIBN5100のあった世界線に近いものへと移動していく岡部倫太郎ですが、ロト6のDメールを消してもIBN5100は柳原神社に奉納はされていたが、紛失したということだけは変わりません。
そこで取り消しを行っても世界線が戻るわけではないことに気づいてしまいます。そこで鈴羽を過去へ送りださずタイムマシンを修理する世界線へ移動し、今度はIBN5100柳原神社に奉納され紛失する前にタイムマシンを使い鈴羽を送りIBN5100を入手します。
結果的にこれが紛失の原因となってしまいますが、入手したIBN5100を用いてSERNへ再度ハッキングをしかけます。これによりSERNに岡部倫太郎がダルへ送ったメールが補足されたことの確証がとれますが、あらゆるところにバックアップがあるなどの理由によってSERNのデータベースから直接削除することは不可能だということになります。
削除できないのであれば、補足されなければいいということへ考えがシフトし、岡部倫太郎がダルへメールを送らないために再びタイムマシンで7月28日へ向かいます。メールの内容が牧瀬紅莉栖に事件が起こるということだったため、岡部倫太郎がメールをしない=牧瀬紅莉栖の事件を目撃しないことにするためには牧瀬紅莉栖の事件が起こらないという過去改変を行うこととなります。
そしてダイバージェンス1%をこえるために牧瀬紅莉栖をラボに関わらせず、自分の専攻に専念するために陰ながら過去を改変し牧瀬紅莉栖はラボメンではなくなってしまいますが、8月15日以降、タイムマシンとは程遠いが今まで通りラボにて研究を行う日常が戻ってくるのではないかと予想しています。ただし岡部倫太郎はすべての記憶を受け止め胸にしまい込んで…。
考察
FB
漠然とこれまでFBはDメールを使った未来の萌郁なのではないのかなと予想をしていましたが、第十九話においてFBとメールをやりとりする描写がありましたのでDメール説はなくなってしまいました。
しかし利用されていると表現されていましたが、やはり萌郁がひとり悩みを抱え助けて欲しいと願っていたときに突然メールをしてきたことや文面などからFBの正体は未来の萌郁なのではないかと考えて居ます。
正しくは未来からタイムマシンにのってやってきた萌郁です。そのように考えると自分が最も欲していた言葉がいつどのようなときなの適格にわかりますし、また未来がなくなってしまう萌郁という世界線において未来がないわけですから当然FBからの連絡がこないわけも説明がついてしまいます。
第十九話の感想、展開予想、考察は以上です。