STEINS;GATE(シュタインズゲート) アニメ第九話 感想と考察「何を基準としたらいいのか」

◆STEINS;GATE(シュタインズゲート)「幻相のホメオスタシス」
●あらすじ
フェイリスに「過去にメールを送る」話を聞かれてしまった岡部とダル。
その後、岡部は円卓会議にて「電話レンジ(仮)」を使った物理的タイムトラベルの可能性に言及するが、紅莉栖に否定される。
その後、SERNへのハッキング状況をダルに確認した岡部は、ラボからIBN5100がなくなっていることに気付く。
これまでに送ったDメールによって過去が少しずつ改変され、IBN5100を手に入れていないという歴史が紡がれてしまったのだ。
岡部は再びIBN5100を入手しようとするが、奉納されていたはずの柳林神社にそのレトロPCはもうなかった。
IBN5100の持ち主を知るフェイリスに話を聞こうと、彼女の自宅に向かった岡部たち。 フェイリスはその情報と引き替えに、10年前に1通のDメールを送らせてほしいと交換条件を出してきた。
やむを得ず承諾した岡部がDメールを送らせると、リーディング・シュタイナーが発動。 目の前には、さっきまでいなかったはずのフェイリスの父がいた。
そして、フェイリスの家を出た岡部たちを待っていた光景は──萌え系の店がまったく見あたらない電気街・秋葉原の姿であった。
出典:SteinsGate TVアニメ公式サイト
ストーリー STORY/TIPS #10「相生のホメオスタシス」
●第九話の感想
第九話は衝撃的なラストでした。世界線を移動することの可能性とはこういうことだと突き付けられた印象です。
今回の変化はDメールによるものなのか、作中で危惧されていたバタフライエフェクトのリスクのよるものなのか気になります。
過去改変の連続による結果と変化の範囲の規模が想像できないので、作中で語られなかったフェイリスのメールに焦点を絞り、その結果が秋葉原の変化だと仮定します。
フェイリスのメールの内容は「秋葉に萌え文化を取り入れない」というものではないかと予想できます。
そしてただの電気街として発展した秋葉原があるという世界線に移動してしまったのではないでしょうか。
まゆりとフェイリスはメイド喫茶でバイトをしていたのですが、当然メイド喫茶はなくなっていると予想でき、フェイリスとの関係の辻褄合わせが気になります。
第九話までに確定していたことが今回であやふやとなりました。
IBN5100の所在、萌郁の現在、そして物語の舞台である秋葉原が別ものへ変わってしまっています。
メイド喫茶で働いていたのですからまゆりやフェイリスはなんのバイトをして居るのでしょうか。
岡部倫太郎がはじめてDメールによって世界線を移動した、その移動前の世界線を比較対象として今後何が変化しているのか注意深く視聴しようと思います。
◆今後の展開予想
●第十話の展開予想
次回第十話では、フェイリスのDメールによってもたらされた変化がわかると思います。その結果によるとも思いますが、岡部倫太郎の現実的な目的がIBN5100の捜索から元の秋葉原のあった世界線への移動になるのではないかなと予想しています。
ほぼ知らない土地となってしまった秋葉原で探し物をするよりも精通している場所で探すほうがより見つかりやすいと思うからです。
しかし彼が自ら行動を起こそうとしても何かに巻き込まれてしまうという展開もありなのでは?と思います。
しかし八話から続くタイトルのホメオスタシスという単語から元へ戻ろうとするのかなと予想しています。
第九話でのキーワード
・ホメオタシス
・8月6日13:07
・牧瀬紅莉栖の電話の相手
・まゆりは岡部倫太郎に実験をしてほしくないという発言
・Dメールで送れるのは36バイト+@
●全体の展開予想
第九話の世界線の移動により、とうとう岡部倫太郎を取り巻く世界がまるごと変わってしまいました。
ある意味で物語の舞台が違う場所へ移動したといっても過言ではないかと思います。そんな世界でこれから何が起こるのか手探りとなってしまいました。
岡部倫太郎はIBN5100を探していたが元の秋葉原へ復帰を目指します。
その後意図的かまたは受動的な世界線の移動が行われます。意図的な世界線の移動とは、何が原因となってこのような世界線に移動したのか特定とその原因の排除。
その結果による世界線の移動。
受動的とは何か予期せぬ事故・事件に巻き込まれ、その先の未来を避けるための過去改変による世界線の移動。
どちらであっても第九話で移動してしまった萌文化の広がっていない秋葉原から離れることになると予想しています。
しかし連続した過去改変の影響によりSERNにDメールのことがバレてしまい衝突。
その後はその衝突の中で事故により7月28日に牧瀬紅莉栖が刺され血を流して倒れているという結果になり、それを回避するために世界線を移動しますが、連続的な過去改変の結果であることから、重なり合う前の過去を変えてしまうことで本来の世界線からの大きなズレを修正します。
目指すゴールとしてはジョン・タイターのやってこない世界線であり、タイムトラベルなど机上の空論となる日常なのではないかなと思います。
◆考察
●牧瀬紅莉栖の電話の相手
牧瀬紅莉栖が屋上にて電話をし、誤解されるやり取りの後、泣いてしまうという描写がありました。
家族との関係が薄いと自分でも言っていたことや牧瀬紅莉栖の意外に涙もろい一面(安心したときに我慢していた涙)。
また父のようにはならないというタイムマシンを否定する姿勢などから相手はあまり連絡もとらない母なのかなと予想しています。
今何をしているの?と聞かれれば日本でタイムマシンの研究をしているというやり取りになってしまうわけであり、母からすればそれは勝手にタイムマシンを否定する研究に結び付き、何故そんなに意固地になるのかと誤解が生じた結果、あのような電話でのやり取りになったのではないでしょうか。
また泣いていたというところから牧瀬紅莉栖にとってラボは安心感の持てる場所になってきたという牧瀬紅莉栖の印象の変化も垣間見えた場面でもあると思います。
●電話レンジのリフターは何であるか
立地的なもとでの予想なのですが、一階の大量のブラウン管テレビがリフターなのではないかと考えています。
実験の成功する時間もブラウン管工房が営業している時間帯(=たくさんのテレビに電源がオンになっている状態)であること。
携帯電話の普及している時代に液晶ではなくブラウン管テレビの専門店であること。
詳しい知識ではありませんが、ブラウン管テレビには磁気映りなんて言葉もありました。
磁石を近づけると正常に動作しなくなる(壊れる)とも聞いた記憶があります。
今となっては地デジ化により、絶滅しかけているブラウン管テレビですが、実際ブラウン管テレビを使っていたころ(といっても幼いころの話なので記憶は朧気ではありますが…)を思い返すと、テレビ内部で磁気を発生させる構造なのではないかなと推測できます。
その大量に発生した磁気が磁場となり偶然に、そして奇跡的に、二階にある電話レンジへ影響を与えているのだと考えられます。
また電話レンジが通常と逆回転していることというものもポイントなのではないでしょうか。磁場には回転の向きがあります。
磁石で駒を作ろうという理科の実験がありますが、その延長のようなものと想像するのがはやいでしょうか。
ブラウン管工房の作る磁場の向きと電話レンジの回転の方向が同じであるか逆方向であるかはわかりませんが、大きな磁場の上で回転していることがリフターの効果となり稼働しているのではないかなと考えています。
●FB
根拠はないのですが、実は萌郁はFBとやり取りをしているようでいて実はFBから萌郁へメールが送られてくるだけの一方通行の関係なのではないかなと考えてしまうことがあります。
世界線が変わり酷く怯えたようにIBN5100を探していた萌郁ですが、作中では萌郁はIBN5100のある場所をFBから教わり見つけることができなくてFBからメールが来なくなってしまい怯えていたと捕らえることもできますが、FBはメールが送れなくなってしまったのではないでしょうか。
実はFBは未来の萌郁でFBからのメールというのはDメールであると考えると、探し物はIBN5100ですが萌郁の目的は期待に応えいつかFBに会う、FBを探すというものなのではないでしょうか。
第九話の感想、展開予想、考察は以上です。