STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)第二話の感想考察「コメディの中にも不穏な空気」[男性寄稿]
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シュタインズゲート 第二話「時間跳躍のパラノイア」
◆感想
●はじめに第二話から新しく登場したキャラクターについて整理します
漆原 るか(以下るか)
一見は美少女ではあるが男の子。いわゆる男の娘。神社の息子。
岡部倫太郎に対して敬語を使う。
阿万音 鈴羽(以下鈴羽)
ラボの下に位置するブラウン管テレビを取り扱うブラウン管工房の面接に来ていた。
18才。岡部倫太郎の発言を本気にし相談にのるよと言った発言をする。
トウモロコシを見たことがない様子。
お店前にロードバイクが置いてありおそらく鈴羽が乗ってきたのもので服装などから運動が得意そうである。
桐生萌郁(以下萌郁)
20才。フリーター。
岡部倫太郎と話をしていたときは寡黙な態度をとるがメールでは饒舌。
自分が「今日どこを歩いて何を見たか」記録するため携帯を使い写真を撮っていたところ、
岡部倫太郎を撮ってしまったため岡部倫太郎に話しかけられた。
IBN5100というレトロPCを探している。
フェイリス・ニャンニャン
メイド喫茶「メイクイーン+ニャン^2」の従業員。
岡部倫太郎との会話にもノリが良く岡部倫太郎のことを「凶真」と呼び、岡部倫太郎の厨二的な発言を流さずに同じように会話する。しかし鈴羽のように本気にした返事とはまた違った印象。
●次に第二話の流れを簡単に整理します。
大学の講義へ出席するために東京電機大学へやってきた岡部倫太郎とダル。エレベーターの扉を開けた先には、誰かに刃物で刺され血まみれで床に倒れていたはずの牧瀬紅莉栖の姿が。
牧瀬紅莉栖には特に外傷もなく、むしろ岡部倫太郎の行動と発言がいつもの虚言として扱われ、牧瀬紅莉栖には不振がられてしまいます。彼女は「タイムマシンは実現できるのか」というテーマで大学に講師としてやってきたようで、岡部倫太郎はこのテーマに対して牧瀬紅莉栖とディスカッション形式で議論し論破されてしまいます。牧瀬紅莉栖はタイムマシ
ンについては否定的な態度でした。
まゆりからの電話で舞台は移動しある神社へ。神社ではまゆりがるからおすそ分けのトウモロコシをもらい持ちきれないので岡部倫太郎を呼び出したとのこと。神社からの帰り道、ラジオ会館近くでまゆりと今日あったことについて再度岡部倫太郎が確認をしますが、やはり岡部倫太郎の記憶とまゆりとでは齟齬があるようです。
バイトのためまゆりと別れ岡部倫太郎はラボへ戻ったところ、一階に位置するブラウン管工房の前で鈴羽と出会います。鈴羽はバイトの面接にきたようで岡部倫太郎の会話を本気で返し、またトウモロコシをみたことがないと鈴羽は鈴羽で変わった印象を与えます。
岡部倫太郎はラボへと戻り、自分の感じている他人との記憶の齟齬についてインターネットを使い調べていたところ、掲示板サイト@チャンネルにて自称タイムトラベラーのジョン・タイターを名乗る書き込みを発見します。岡部倫太郎は掲示板に現れたジョン・タイターへまず自分のことをよく調べろといった意味でリンクを送ろうとしたところ、ジョン・タイターに関するネットのサイトや書籍などがなくなっていることに気づきます。
またダルへラボにあった書籍がなくなっていることを電話するとダルはジョン・タイターを知らない様子です。ここへきて岡部倫太郎のもつ「7月28日に起きたラジオ会館の事件」に加えて「ジョン・タイターという自称タイムトラベラーの情報」といった記憶が他人との違うことになりました。
岡部倫太郎はインターネットを使いその齟齬を埋めるため、ジョン・タイターについて調べていたところ日付が7月29日へと変わります。
自分のもっているタイターの情報と世間とがずれていることに混乱し外を歩いていたところで萌郁に写真を撮られてしまいます。萌郁との会話の中で萌郁は今レトロPCを探しているとのこと。ダルなら知っているのではないかとダルへ会うためにメイド喫茶へ岡部倫太郎は萌郁とメールアドレスを交換してから向かいます。
メイド喫茶メイクイーン+ニャン^2でバイトをしているまゆりやフェイリスと会話をし、先に来ていたダルへ先ほどのレトロPCがなんであるか岡部倫太郎が訪ねたところ、IBN5100 という貴重なパソコンであるということが判明し萌郁へメールを送ります。
ラボへ戻ってきた岡部倫太郎とダルは未来ガジェット8号「電話レンジ(仮)」を使い実験を行います。電話レンジ(仮)によって変異したゲル状のバナナは大学で分析を行ったところ原子レベルで変異しているとのこと。いつものように房ごと実験を行おうとしたところダルの発言により今回は一本だけで行うことになります。
電子レンジ(仮)の実験が終わるとレンジに入れたはずのバナナがゲル化し元の房へ戻っている現象が起こります。岡部倫太郎やダルがバナナがテレポートしたと興奮していたところへ牧瀬紅莉栖が何故かラボへ訪問しその実験をおもしろい実験と評したところで第二話が幕を閉じます。
これらを踏まえて感想です。
今回はなんといっても最後のゲル化したバナナが元の房へ戻るという現象がなにより印象的でした。一話では未来ガジェット8号と呼んでいた電話レンジ(仮)という名前があり自分たちでも設定の上で呼びやすい呼び方があり普段はそう呼んでいるといった日常が垣間見えたような気がし、少し笑ってしまいました。
岡部倫太郎とダルとではテレポートしたと興奮した様子で作中では言っていしたが、第二話のタイトル「時間跳躍のパラノア」やタイムマシンをテーマにした講義とで自然と時間を意識させる事柄が多いことから原子レベルで変異した状態で時間を逆行したバナナがタイムトラベルをしたと予想しています。
登場人物も増えた二話ですが、中でも鈴羽とフェイリスの岡部倫太郎への対応の違いが気になりました。先にも書きましたが、鈴羽は本気で岡部倫太郎の発言に対して返していますが、フェイリスはノリにあわせいるといった印象でした。
どちらも他の登場人物と違い岡部倫太郎の虚言的発言を流さずに返しているところは共通ですが、違いがありました。そういった点で鈴羽の行動にはこれから少し注意してみたほうがいいのかなと感じてしまいました。
また自称タイムトラベラー、ジョン・タイターの登場により「ラジオ会館での事件」の記憶のみが岡部倫太郎と他の記憶の違いでしたが、「ジョン・タイターの情報」といったことでも齟齬が生じはじめました。
何を原因としているのかはまだわかりませんが、言い換えれば記憶を維持していると思われる岡部倫太郎がやはりキーマンとして今後その記憶を用いることになるのでしょうか。岡部倫太郎の壮大な妄想という落ちもまだ捨てきれませんが…。
あと個人的にジョン・タイターの語った時間への概念、世界線の分岐パラレルワールドということでしょうか。時間への哲学的また物理的な概念やアプローチがもっと知りたいなと思い、今後物語の進行の妨げになりそうですが、そこが掘り下げられたら面白いなと思いました。
◆今後の展開予想
●第三話の展開予想
第三話の展開予想ですが、まずは電話レンジ(仮)を用いた実験の検証と再現となるのではないでしょうか。あの実験を興奮状態ではなく一旦頭を冷やし、また何故かラボに現れた牧瀬紅莉栖を交えた議論と結論付けになると思います。
バナナがテレポート(瞬間移動)したでは房につながっている状態に矛盾が生じます。またバナナの状態変化への追及も少しあるのではないでしょうか。3人がわからないで結論づけずどこかしらの仮説での落としどころをつけると思います。
またそういった議論を通して未だはっきりとしない牧瀬紅莉栖という人物もわかりはじめるのではと予想しています。なし崩し的にあの現場にいたことからラボメンへ岡部倫太郎が牧瀬紅莉栖を強引に追加しそうな気もします。
第三話でのキーワード
- エキゾチック物質
- まゆりの持っていた懐中時計
- ジョン・タイター
- セルン
- 世界線
- 萌郁の撮った写真とIBN5100
未来ガジェット8号(電子レンジ) オムライスに書かれた「世界がヤバい!!」
●全体の展開予想
まだまだ情報が少ないというよりも謎が増してきていてますますどこへ向かって進行していくのかがわからなくなってきていますが、多少強引に予想を立ててしまいます。
まず岡部倫太郎による強引な牧瀬紅莉栖のラボメンへの加入。
天才牧瀬紅莉栖を交えることによって電話レンジ(仮)のまったくの未知の状態から多少何が起こっているのかの判明。これが何かの重要な手がかりにつながり昔の時間へタイムトラベルするというのではなく、タイターの言っていた過去の自分へ電話レンジによってメッセージを送り世界線を変えて今後起こりうる未来を変えていくというのが予想です。
第一話で立てた7月28日の事件を変えるというものがゴールだとは思うのですが、未来を変えることからどうやって過去の7月28日を変えるのかがまだ繋がりません。根拠はありませんがひょっとして既に変わった後の世界線のお話なのでしょうか。
◆考察
●鈴羽の岡部倫太郎への対応
先述しましたが鈴羽の対応が特に「相談にのるよ?」というセリフが印象的で彼女は何か裏に相談にのれるだけの根拠を持ち合わせているのかと勘ぐってしまうくらいの軽く出た重いセリフでした。
●まゆりの懐中時計
タイムマシンや電話時計など時間を意識させるためのただの一描写だったのかそれとも一話目に続きまゆりの何か過去へつながるアイテムであるのか少し考えてしまった部分です。個人的には過去への伏線ではないかと思います。
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●萌郁とIBN5100
萌郁が全く接点のなかった人物でそこから固有名であるIBN5100というレトロPCをかなり強固な姿勢で探しているとなると今後また何かひとつIBN5100に絡んだ事件が起こるのではと考えてしまいます。
第二話の感想、展開予想、考察は以上です。