オーバーロードⅢ 第9話あらすじと感想『知略』

オーバーロードⅢ 第九話【あらすじ】
アウラたちは皇帝に対して宣戦布告をする。ナザリックに襲撃した彼らが直接謝罪をしなければ、国を滅ぼす、と警告したのだ。
ナザリックに赴く彼らは、いざとなれば空間転移で逃げることも視野に入れながら、準備を整えるのだった。
そんな彼らを迎えたのは、ユリアルファとルプスレギナベータ。彼女たちは、手始めに天気を変え、彼らを圧倒する。
そして、アンデットを支配する様も見せる。パラダインはその様子をみて、本性をあらわにする。
そんな歓迎の後、彼らはとうとうアインズの元へ赴くこととなる。皇帝は、国が滅ぼされないようにすることをめざし、アインズと会見することとなった……。
【感想】
とうとう人間とアインズたちの間の戦いが始まろうとしています。
これまでの伏線が回収されていくような感覚もありますが、それもデミウルゴスの策によるものではります。
そのためアインズの考えというわけでもないのですが、そのような策を生み出せる行動をできているということはすでに王としてのセンスを感じるものではあります。
とはいっても、アインズは強さこそ作中でもトップクラス(というか今のところはトップ)なのですが、そこまで知略を張り巡らせることができるキャラクターではないということが見えると、弱点もあるような気がして、面白くはあります。
どんなに強いキャラクターにも弱点があるというのが、愛すべきキャラクターの特徴なのかもしれませんね。
某ワンパンチで全てを解決してしまうヒーローが登場する漫画の最強主人公も、普段はダメダメなところなどもそのキャラクターの面白さになっていることを考えると、その感想もあながち間違ってはいないように思います。
さて、そのキャラクターの意外さについての話なのですが、登場した頃はけっこう自分勝手な印象を持っていたのですが、皇帝も実は人間のことを思う人物だったんだな、と思わされてしまいました。
あの皇帝はやはり着ている服のイメージからもあまり優しそうな王であるイメージは抱かなかったのですが、やはりどこまでいっても王ではあるということで、人のことを思う部分はあるんですね。
その知略に関しても、デミウルゴスに全て読まれているとは言え、そこまでの知略を巡らせることができるというのは、十分優れた王であるということも示しているように思います。
しかも、パラダインが裏切っているかもしれないという可能性にも頭を巡らせるあたりは、王としての信頼性を高めているようにも思います。
自分の身の回りの人物に対しても信頼しすぎてないというのは、王という特殊な立場の人間には必要な能力なのかもしれないと思わされます。
その点では、アインズも優れた王である素質をうかがわせる部分はやはりあるのでしょう。部下の知略を素直に借りる、というのもやはり重要な素質ではありますから。
今回は物語の中でもかなり大きなターニングポイントとなるような話ではあったように思います。
これから、アインズ達がどのような選択をとっていくのか、ということにもちゅうもくしながら見ていきたいと思います。