オーバーロード第8話のあらすじと感想『本気は出さない』

オーバーロード 第八話
『死を切り裂く双剣 Twins swords of Slashing Death【あらすじ】
ンフィーレアの前に現れたクレマンティーヌ。マジックアイテムを使うことができる彼のタレントを狙っているのだった。漆黒の剣のメンバーは彼を守るために戦う。
一方、モモンガは帰りの道中、ンフィーレアの祖母と出会い、ともに店へ向かう。しかし、店内にはなぜかゾンビが。モモンガはそれを撃退するが、そこにはンフィーレアの姿はなかった。彼は倒したゾンビを確認するが、その正体は、漆黒の剣のメンバーだった。彼は、その仕打ちに、怒りを覚える。
彼は、祖母に向かって、ンフィーレアを助けて見せる、と言うが、その依頼の報酬として、彼女にその全てを差し出せという。彼女は、その無茶苦茶な言葉を信じるのだった。
【感想】『本気は出さない』
「私は決して本気を出さない」
こんな台詞を人生で一度は言ってみたいものだな、と思います。
何かの本で一度読んだことはありますが、戦闘をする際の「手抜き」というのは、勉強をするときや、簡単な仕事をするときなどにするような「手抜き」とは全く訳が違います。
圧倒的な戦闘能力の差が無い限り、手を抜いていては、そのすきにつけ込まれることがあるからです。たとえば、空手の有段者がただの素人に対しては手抜きで戦うことはできるでしょうが、有段者同士であれば、一つか二つランクが違うだけでは、手抜きをしてしまえば簡単に負けることがある、ということです。
それを、クレマンティーヌに対して言ったということは、モモンガはそれができるだけの戦闘能力差を感じている、ということなのでしょう。
これまでのクレマンティーヌの戦闘などの様子を見ていると、どうやらその戦闘能力が通常とはかけ離れているらしいことが確認できます。あのガゼフやニグンたちをもしのぐ力を持っているのではないか、ということは想像できるでしょう。実際、自身でも英雄にも迫る力を持っている、というようなことを言っています。
そんな相手を倒したとなると、彼がただのカッパープレート冒険者ではない、ということがすぐに知れ渡るでしょう。
さて、その売名行為というところで、彼はゾンビにされた漆黒の剣のメンバーを、道具だ、などと言いました。もしかしたら、実際そんな風に思っている節もあるのかもしれません。彼はその世界では間違いなくアンデットで、人間ではない存在です。人間よりも上位の存在であることに間違いはありません。
けれど、その中身には人間であったことの気持ちが残っています。きっと、自分たちを仲間のように扱ってくれた彼らに対して、何らかの感情を抱いていたという側面も、少なからずあるのではないでしょうか。きっと、彼は本当は優しい人物です。そうでもなければ、ンフィーレアを助けに行こうなどとは言わないでしょう。
きっと、彼は金のために、利益のためにそれをしているわけではありません。
彼は果たして、漆黒の剣の敵を取ることができるのでしょうか。次回に期待です。