和風総本家で紹介松本市のバイオリン職人井筒信一について

和風総本家で紹介松本市のバイオリン職人井筒信一について

日本がほこるバイオリン職人

 

 6月7日に放送される「和風総本家」では、長野に暮らす職人さんを取り上げるそうです。実は長野って、木製の楽器づくりに適した環境と言われている地域なんです。そこで番組が着目したのが松本市でバイオリン職人をしている井筒信一さんです。
 

 バイオリン奏者の中ではかなりの有名人なんだとか。井筒信一さんってどんな人?どんなバイオリンを作ってるの?調べてみました!
 

日本の素材でバイオリンを作る井筒信一さん

 

 井筒信一さんは木工職人だった父親に憧れ、木工細工の仕事を漠然と目指していたそうです。そんな中、友人が弾いていたバイオリンに目を奪われ、バイオリン職人になることを決めたのは19歳、成人を目前にした頃でした。
 

 井筒さんは独学でバイオリン制作を学んだわけではありません。音楽教育理論「スズキ・メソード」で知られる鈴木慎一さんの弟、バイオリン職人の鈴木士郎さんに弟子入りをして、自分なりのバイオリン制作へのこだわりを見つけていったのです。
 

 現在80歳の井筒さん。職人歴は60年ですね。井筒さんのバイオリンに対する評価は高いものでしたが、それを一気に押し上げるできごとがありました。天才バイオリニスト五嶋龍さんがデビュー演奏会のために選んだバイオリン、それが井筒さんの作ったバイオリンだったのです。
 

井筒信一さんが作るバイオリンの特徴

 

 繊細な音を奏でるバイオリンでさえ量産される時代ですが、井筒さんは1本1本、素材へのこだわりを捨てずにバイオリンを作り続けています。長野県松本市は一年を通して湿度が比較的低いので、木材の乾燥に熱風を使わず自然乾燥させられるそうです。とはいえ、乾燥には30年もの長い時間がかかるんだとか。
 

 現在は北海道のアカエゾマツと楓を使っている井筒さん。演奏家によっては「欧州の楽器には欧州の木材じゃないとだめだ」という人もいますが、井筒さんは国産の木を自分の目で確かめて買い付け、使います。これぞという材料に出会うと借金をしてまで購入するとのこと。
 

 木材を切り出す丸太は、割ってしまえば良し悪しがわかり、良質と分かれば値段が一気に上がってしまいます。だから井筒さんは丸太の状態で木の良し悪しを見分けるんだとか。これもまた60年培われた職人技ですね。
 

 こだわりは材料だけではありません。バイオリンを作るときは図面に書かれた数値に従って作っていきますが、井筒さんは数値だけに頼らず、木を叩いた音を聞き、木を削り、音を聞くのを繰り返しながら作っていくそうです。同じサイズ、同じ形に作っても木が違えば音が異なるからですね。
 

弦楽器工房「弦楽器いづつ」でバイオリンにまつわる仕事を手がける

 

 井筒さんの工房「弦楽器いづつ」で作られるバイオリンは、低価格のもので30万円前後、ものによっては200万円ほど。バイオリン以外にもチェロやヴィオラの制作もしています。受注生産もしており、海外からのオーダーも入るそうです。
 

 この工房ではバイオリン製作教室が開催されています。材料や受講料をあわせると50万円ほどかかるそうですが、特殊な道具などを揃える必要はなく、なんと井筒さん御本人が使っている道具をお借りして制作ができるんです。
 

 さらに音楽教室もあり、2階には演奏会ができるホールも併設。バイオリンなどの楽器のメンテナンスはもちろん行っていますし、井筒さんのバイオリン以外のものでも受け付けてくれるそうです。
 

住所 長野県松本市大字中山3729
交通機関 松本駅から車で15分
電話番号 0263-58-6712

 

井筒さんのバイオリンを手に入れるには

 

 井筒さんのバイオリンを購入するなら、工房をたずねるのが確実ですね。中古のものは稀に出回りますが、すぐに買い手がついてしまうほどの人気があるようです。井筒さんに直接お話を伺いながら、自分の手と耳にあった1本を手に入れることをおすすめします。
 

職人の技術と思いが引き継がれますように

 

 現在、井筒さんの息子さんの井筒功さんが渋谷にバイオリン工房を開いています。「弦楽器いづつ」と同様に弦楽器の制作教室も開催されており、もちろん楽器の販売もしています。いい音、いい楽器、いい材料へのこだわりと、演奏家への思いがずっと引き継がれていくといいですね。

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