ケンミンショーで話題!福岡のかしわ飯弁当とは

秘密のケンミンショーで話題となった「かしわ飯弁当」はご存知でしょうか?福岡県発祥のソウルフードとして有名です。その名前を知らなくても、鶏肉・玉子・刻み海苔のストライプが特徴的な駅弁を見たことはないでしょうか?
鶏そぼろ弁当?いえいえ、違います!ご飯を覆う3色の具材とそれらを支えるご飯、それぞれが主役級の活躍をする、九州地方を代表する大人気のお弁当です。
かしわ飯の「かしわ」とは
かしわとは漢字で「黄鶏」と書きます。茶褐色の羽を持つ鶏の呼び名ですが、現在「かしわ」という名を使っているのはごく一部の地域のみになり、かしわ=鶏肉だということを知らない人も多くなりました。
かしわ飯の歴史は佐賀にあり!
かしわ飯の誕生を探っていくと、なんと西暦270年頃までさかのぼります!佐賀県鳥栖市では鶏の飼育が盛んに行われていました。
天皇に献上するほどの質のよい鶏の産地だったことから、鳥(鶏)の巣、「鳥栖」という地名へ変化していったそうです。
また、鳥栖地方に限らず九州地方では、おめでたいことがあったときや大切なお客様をおもてなしするときに、鶏を一匹つぶし(命をいただくことですね)て余すところなく料理して振る舞う風習がありました。この際によく作られていたのが、鶏のだしで炊いたご飯でそた。これこそが「かしわ飯」の始まりです。
かしわ飯がお弁当として販売されたのは、大正2年4月1日のこと。現在も鳥栖市にある「中央軒」が先陣を切りました。
かしわ飯の特徴は
・お肉よりご飯がおいしい?!
かしわ飯の土台となるのは炊き込みご飯です。
鶏肉、鶏ガラを長い時間じっくり煮込んでとった旨みたっぷりのダシで炊き上げたご飯は、主役の「かしわ肉」よりもおいしいと評判なのだとか!
具材に隠れて見えないご飯ですが、縁の下の力持ちならぬ「肉の下の力持ち」ですね。
九州好みの甘辛お肉
甘辛く煮込んだやわらかなお肉は、地域によって形状が異なるのだとか。
例えば四国地方ではそぼろ状ですが、福岡や佐賀ではフレーク状、九州を南下するとお肉の切り方が大きくなっていきます。
食欲そそる3食ストライプ
炊き込みご飯の上に、玉子・鶏肉・刻んだ海苔が斜めに盛り付けられています。
見た目が綺麗だと食欲がそそられますね。
玉子とご飯を一緒に食べると、ご飯にしみこんだ鶏のだしが濃厚に感じられるのだとか。
それぞれの具だけを味わった後、鶏肉と海苔、玉子と鶏肉を一緒に食べればまた違った味わいが楽しめます。
おかず不要
よくあるそぼろ弁当には、そぼろ以外にもおかずが数種類並んでいます。しかし、かしわ飯弁当の多くはおかずらしいおかずが入っていません。
お新香や佃煮がちょこんと添えられているだけ。それでも食べごたえが抜群なのです。
ご飯やお肉の総量としてもボリューミーなお弁当であることは間違いありません。
それとは別に、3つの具材の味付けや素材本来の味にしっかりとした差があるので、
「ご飯に具が乗っているお弁当」
ではなく
「ご飯におかずが乗っかっているお弁当」
といった気分で楽しめるのです。
九州を飛び出すかしわ飯
九州地方の駅弁として販売されているかしわ飯ですが、他の地域で購入する方法もあります。
デパートの催事を逃さない
デパートで定期的に開催されることが多い催事「駅弁市」に行けば、かしわ飯に出会える確率は高いです!
九州以外でお弁当の形で楽しみたいのなら、催事をこまめにチェックしましょう。
通販セットを利用する
「かしわ飯弁当」ではありませんが、「かしわ飯の素」はネット通販で売られていますので、ご自宅で安くお手軽にかしわ飯を楽しむことができます。