フルメタルパニックⅣ 第四話『始まる宗介の戦い』

フルメタルパニックⅣ4話『オン・マイ・オウン』 あらすじ
捕らわれた恭子を救うために動き出した宗介とかなめ。宗介はクラマと交渉し、なんとか時間を稼ぐことに成功する。
その間に彼らはみんなを救うための作戦を実行する。しかしそこで、アルは不思議なことを言う。それは自分が宗介と別れる予感がする、というのだった。
一方、陣大高校では宗介の連絡を受けた林水が、生徒に避難を促す。クラマは爆弾を起爆させようとするも、それもアルによって妨害される。宗介はそれに乗じて恭子の救助へ。
しかし、そこへクラマが現れ、彼らは窮地に陥るのだった……。
【感想】『始まる宗介の戦い』
今回は、これまでの物語でもかなり重要な回となりました。とうとうレナード側に奪われてしまった千鳥。基地を落とされたミスリル。そして、レナードの操る謎の敵の前に破壊されたアーバレスト。宗介を取り巻く環境が、刻一刻と変わっていくことを決定づけるような別れが、彼の身を襲った、ということなのでしょう。
宗介が高校のクラスメイトたちに別れを告げるシーンでは胸が苦しくなるばかりでした。小野Dのいうことはもちろんもっともです。でも、宗介も好きで彼らを巻き込んだわけではあありません。むしろ、彼は巻き込んでしまったことを、本当に悔いていました。
アーバレストの上で破片を受けて苦しむ恭子の姿を見て、彼は一瞬我を忘れそうにもなっていましたから、そこで彼が心を痛めていたというのは、間違いないことなのでしょう。
宗介は軍人ではありますから、時に冷酷な判断を下すこともあります。でも、それは彼自身が冷酷な人間だからだというわけではありません。むしろ、誰よりも優しい人間だからこそ、その判断を下すことがあるだけなんだと思います。
誰よりも自分の仲間を守りたいと思っているから、そんな風な判断を下すこともある、そして、時には容赦無く敵に手を下すこともある、そういうことなのでしょう。
そんな彼にとって、この別れは大きく響いてくるでしょう。それに、レナードが操る新型のASを前にして、奮戦の甲斐無く敗れ、かなめを連れ去られるというのは、これ以上無い苦痛であったと思います。
彼は前回、かなめに対して思いを告げています。シーン的にロマンチックさなどはほとんどみられないシーンではあったとは言え、彼に取ってその思いの吐露というのは、これまででは考えられないようなことでした。
それを下の後に、その最愛の相手を奪われてしまう、というのは、耐えがたい苦痛なのでしょう。僕自身が経験もしたことがないのでなんとも言えないところではありますが、それがとても簡単に一言で片付くようなことではないことは、容易に想像がつきます。
さて、そんな彼ですが、アーバレストも奪われ、かなめも奪われ、そして、ミスリルからの援助も期待できない、という現状で、一体クラマたちにどう立ち向かっていくのでしょうか。
全体を通してみても、物語はいよいよ後半戦に入ってきました。クライマックスが近づいてきているのは明白です。これからどういう展開を見せるのか、次回への期待が高まりま