フルメタルパニック!Ⅳ 第2話の感想とあらすじ『多大な損害』

フルメタルパニック!Ⅳ 第二話 『損害制御』 あらすじ・感想
【あらすじ】
太陽嵐によって通信や衛星が十分に使えなくなってしまったテッサたちの基地。そんな中で始まった敵の攻撃。彼らは窮地へ追い込まれてしまう。目を奪われた状況で、さらに現れた最悪の敵……。
一方、アラストルに取りかこまれ、逃げ道をたたれた宗介たち。宗介は車を走らせ、必死に逃亡を試みる。ASとも同等の戦力を持つアラストルをなんとか退けるも、クラマ率いる数々の追っ手に翻弄される。その逃亡に、住民を巻き込むも、宗介はかなめを守るだけで手一杯。
なんとか仲間と合流できたと思った矢先、そのヘリが撃墜される。絶望の中、そのヘリから聞こえるアルの声が聞こえるのだった。
【感想】『多大な損害』
テッサかっこいい!っていう回でした。テッサは人の命を軽んじない度量の広い上官、というイメージはずっとありました。
敵の命であっても守ろうとして、なるべく被害が少ない時間や場所を狙って襲撃をしかける、というようなことはありました(もちろん、攻撃されたときには容赦無く迎え撃っていましたが)。
でも、今回はそんな中で厳しい隊員たちの命を預かった上官であるんだ、という自覚が見られるシーンがありました。
今回の絶望的な状況の中で、隊員のスペックは、そんなテッサを敵に差し出してしまおう、といいます。テッサはそれに対して迷い無く銃を突きつけるんです。テッサが銃を握ったシーンというのは第一期から数えてもほとんどありません。
ガウルンに向かって発砲したときくらいでしょう。そんな中で、彼女が敵ではなく、味方に向かって銃を突きつける、という行為にはどれほどの覚悟が伴っていたのか、ということを考えるとなかなか心に訴えかけられるようなものがあるように感じました。
彼女は決して命を捨てるために戦いに出て欲しい、と思っているわけではないのです。その逆です。彼女は命を大切にしているからこそ、戦いに出て欲しい、と思っているのです。多くの命を救うために、隊員たちは命をかける必要がある、ということを、彼女は誰よりも理解しているのです。
彼女は前線に出て戦うわけではありません。それはもしかすると、前線で戦っている人間からしてみればあまり気分の良いものではないのかもしれません。でも、前線に出て戦わない、ということがイコール戦っていない、ということにはつながらないと思います。
彼女は常に隊員たちの命全部を背負って、その一つでも多くの命が帰ってこられるように、常に最善を尽くそうと思って戦っているのです。
その覚悟の一端が今回はうかがえたように思います。
そして、今回もう一つ注目すべきは、とうとうかなめを巡る戦いがミスリルとアマルガムという二つの組織の中で落ち着く話ではなくなってきた、ということです。民間人が戦いに明確に巻き込まれてしまったのはたぶん今回が初めてです。しかも、宗介の攻撃で傷つけてしまっている、というこがその戦いの激化を思わせます。
しかも、とうとう陣大高校のメンバーまで巻き込まれてしまう、という最悪の事態に発展してしまいました。
これから事態はどう転がっていくのか、次回にも目が話せません。