フルメタル・パニック!2002年版8話あらすじと感想『ア・リトルタイム・ピース』

フルメタルパニック!第八話『パートタイムステディ』あらすじ
かなめにとっては今まで触れたことも無い非日常の戦いを乗り越えたのち、日常にもどった二人。
そんなとき、かなめに言い寄る男。その男、白井はどうやら二股をかけていたようで、その彼女に逆恨みをされてしまうことに。
その結果、宗介はその彼女にデートを迫られる。それにかなめは動揺してしまう。そんなかなめの気持ちにも気づかず、宗介はそのデートを引き受けることに……。
感想『ア・リトルタイム・ピース』
シリアスな展開から一転し、またあの天然ボケをぶちかましている宗介が帰ってきます。戦争というフィールドに戻ったときのキレッキレの宗介を見た後だと、この天然ボケ具合がより愛らしく映ることなのでは無いでしょうか。
さて、そんな宗介が今回はおそらく最も不得意な分野、「恋愛」という分野のもめごとに巻き込まれてしまいます。
今回の事件に限って言うと、宗介は本当に悪くないのですが、そこは物事をややこしくする天才である宗介なので、今回もいろいろな騒動を起こします。
白井という男がかなめに惚れたことがきっかけで稲葉瑞樹に逆恨みされたところからそれは始まります。
白井に振られたのは宗介たちのせいだと彼女が言ったせいで、宗介は白井の代わりをさせられて、稲葉の友人に紹介されることになります。
もちろん、誰もが想像するとおり、彼は白井の代わりなどできるわけが無かったのですが、そこで彼は彼女にキスをしてしまいます。
ただ、そのキスには深い深い意味があったのです。
彼女に対しての恋愛感情があったとか、そういう単純なことではありません。もちろん、彼が欲情してしまったとかそういう理由も全くありません。
ただ彼は、キスを最高の愛情表現の方法だと思って、それをしたに過ぎませんでした。
彼にとって愛情表現と言うことがどれほど大事なことだったのか、ということは、彼の口から語られます。
彼は、様々な男たちとキスをしてきたと言います。戦場で、彼は命を終えようとしている男たちと、キスをしてきたのです。
そのキスに込められている意味が、どれほど深いものか、私たちには計りきることもできないようなものだったというわけです。
そんな彼にとってのキスが、どんなものなのか、かなめはそれを察して、「普通」なら許せないような行為を取ったことを許します。
命がけの戦いを実際にその目で見たかなめだったからこそ、それを感じ取ることができたことだったのかもしれません。
今回はどちらかというとお休みのような回で、ギャグ回とも言えるような回ではありましたが、宗介が歩んできた壮絶な過去の一端も一緒に描かれていました。
ただ面白いだけではなくて、しっかりと考えさせるポイントを残しているというのが、このフルメタルパニック!が魅力を発揮し続ける理由なのかもしれません。
一時の平穏。でも、嵐の前の静けさ、とも言います。次回からは再び、宗介たちに災難が降りかかってきます。彼がどう戦うのか。そこが注目ポイントです。