フルメタル・パニック!2002年版7話あらすじと感想

フルメタル・パニック!2002年版7話あらすじと感想

フルメタルパニック! 第七話『ボーイ・ミーツ・ガール』 あらすじ

 宗介たちの目の前に現れた謎のAS。そのASは自らをアーバレストと名乗る。宗介はアーバレストで敵を倒していく。

 

 そんななか、突如現れたガウルンの乗るコダール。その戦いを見るかなめは、なぜか宗介が「負けてしまう」と断言する。

 

 しかし、コダールの攻撃を受けても無傷なアーバレスト。搭載されたAIのアルは、「ラムダドライバ」と呼ばれる謎のシステムを起動させる。

 

 そのとき、かなめに変化が……。

感想『ゼイ・ミート・アーバレスト』

 原作第一巻のクライマックス。とうとうその姿を現したアーバレストが縦横無尽に駆け回ります。

 

 ラムダドライバという謎のシステムを積んだAS、アーバレスト。そのスタイルはM9によく似ていますが、私としてはカラーリング的にも、スタイル的にも、フルメタルパニック!全編を通して一番好きなASです。ここまで主人公機が登場しない、というなかなかのじらし具合でしたが、満を持しての登場には感動させられました。

 

 そして、同時に、ウィスパードとしてのかなめの力もはっきりとここで示されることになります。世界のテクノロジーを牽引する存在、ウィスパード。かなめは実はそんな存在だったために世界から狙われていたわけですね。

 

 そのウィスパードに関して、私は一つ衝撃だったシーンがあります。それは、宗介がカリーニンにラムダドライバについて聞いているシーンです。

 

 そこでカリーニンは、ASやトゥアハー・デ・ダナンが動いていることに対して疑問を唱えています。テクノロジーが不自然に発達している、と彼は言うのです。

 

 ロボットアニメの中で、このようなことに言及されることはほとんど無いと思います。某ロボットアニメでは、それが宇宙で激しい戦闘を繰り返していることがまるで当たり前であるかのように描かれています。

 

 それに対して異を唱えるというのは、ロボットアニメの常識を根本から考え直しているようにも思います。作者自身が、ありえないことを描いている、ということに対して何かの思いがあるのかもしれない、と私は思いました。

 

 それは今はあり得ないことかもしれないけれど、なにかのあり得ない現象が起これば起こりうることなのかもしれない、という可能性にかけているように感じるのです。

 

 そのあり得ない現象、というのが「ウィスパード」の存在です。ウィスパードというものがどうしてそんなオーバーテクノロジーを知っているのか、ということはもっと後にならないと、その存在が、作者自身の思いを描いているように、私は感じました。

 

 ロボットアニメとしてはなかなか珍しいギャグの要素の強い描写、その根本の技術への疑問の提示、というのが、フルメタルパニック!の特徴と言えるかもしれません。

 

 第七話最後にはまた天然具合を発揮している宗介が描かれていますが、そういうところで息を抜けるのはこういうシリアスになりがちなロボットアニメには嬉しいことです。  さて、次からは原作二巻の内容が始まります。お楽しみに。

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