フルメタルパニックthe Second Raid5話『うるわしきシチリア』のあらすじと感想『シチリアのロックンロール』

フルメタルパニックTSR第五話『うるわしきシチリア』あらすじ
ブルーノの裏切りが明らかになったミスリル。上層部では会議が行われていた。かなめの処遇についても話がでるも、結局ミスリルの構造問題上、部署間での連携、個人単位での連携も難しいものがあるのも事実……。
一方、その議題であったブルーノは無事、マオのハニートラップにかかり、とらえられていた。しかし運悪く見つかってしまった彼ら。そこへテストと単位を捨てた宗介がやってきて、九死に一生を得ることに。
感想『シチリアのロックンロール』
今回は、シリアスなのかギャグなのかよくわからない回になってしまいました(まあでも最終的にはシリアスなところに落ち着くのですが)。戦闘中にかなめと電話をするシーンなんかはコミカルに見えました。
本当はそんな状況で電話できる宗介の集中力ってすさまじいものなんでしょうが、かなめの手にかかってしまうとそれも戦争ボケに見えてくるから不思議なものです。
でも、かなめの側も宗介の気持ちをもう少し理解してあげたらな、と思わないでもないですね。ウィスパードであるせいで平和なだけではない世界の一端も見ているとはいえ、どこまで行っても一般人でしかないかなめにとっては、そんな世界に対して理解を見せるというのは難しいことなんでしょう。
実際、もし私の身の回りでそれが起こったとしても、現状を理解するが精一杯で、その人個人にまで気を回すことはできないんじゃないかな、と思います。
そう考えると、ツッコミというどちらかというと(どちらかといわなくても)厳しい接し方しかしていないかなめであっても、その理解の形というのはすごいことなのかもしれません。
戦争が常識になってしまった彼に、それが常識ではないということを語る彼女の中の正義は、とても強いものなのかもしれません。
さて、そんな彼女の護衛に当たっている宗介なわけですが、ここでとうとうマオが真実を突き付けてしまいます。マオは宗介に、「逃げている」と言います。彼は考えることをやめて、命令だから、任務だから、ということに逃げて現状から逃げている、と。
実際、彼は大きな問題が目の前で山積みにされているという現状です。かなめの警護、ミスリルとしての通常任務、ミスリルで唯一のラムダドライバ搭載機であるアーバレストの東女者としての責務。
こんなものがいっぺんに降りかかっている今、彼はそれをさばききれないまま、宙ぶらりんになってしまっていることを、マオは見抜きます。
マオの人を見る目というのは鋭いものがあります。一期の時にも宗介の悩みを見抜き、厳しい言葉を投げかけます。
どちらかというと厳しい側面が見えるマオですが、その厳しさもその人を本気で思っているからこそ見えてくるものです。
そんなマオの言葉を宗介はどう受け取って、どう解釈するのか、そこが今後の物語を左右する大きなポイントとなるでしょう。
さて、そのあたりにも注目しながら、次回をご覧ください。
それでは次回もこうご期待。