コップクラフト|アニメ7話部分の小説第3巻のあらすじと内容(ネタバレ含む)

コップクラフトDRAGNET MIRAGE RELOADEDがアニメ化されるという事で、小説第3巻のあらすじをまとめております。
第3巻はアニメの7話に当たりますが、過激すぎるとのことで、オリジナルストーリーとなるとのことですので原作小説のあらすじをまとめてみました。
INTORODUCTION
一五年前、太平洋上に未知の超空間ゲートが出現した。
その向こうに存在したのは、妖精や魔物のすむ奇妙な異世界「レト・セマーニ」だった。
「サンテレサ市」。二〇〇万を越える両世界の移民が住む都市。
雑多な民族と多彩な文化。そして持てる者と、持たざる者。
ここは世界で最も新しい『夢の街』。
だがその混沌の影には、数々の犯罪がうごめいていた。
麻薬、売春、武器密売。
それら凶悪犯罪に立ち向かう刑事たちが、サンテレサ市警察に存在していた……。刑事ケイ・マトバと異世界人の騎士ティラナ、
性別も性格もそして「生まれた世界」も違う二人が出会うとき、事件は起きる。二つの世界 二つの正義 その先に―――
バディポリスアクション開幕!
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アニメ7話はオリジナルストーリーです。
サンテレサ市警の刑事としていくつかの事件を乗り越えてきたケイ・マトバとティラナ・エクゼティリカですが、『コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED』第3巻ではティラナの『はじめてのおつかい』ならぬ初めての潜入調査が行われます。
本作は刑事ものであり、セマーニ世界という異世界要素ありの世界観ですが、今回は潜入先がサンテレサ市にあるシャーウッド高校に転入するため、学園ものの要素も少しだけ混ざります。
最初は教師として特別風紀班のトニー・マクビーやジェミー・オースティン、キャメロン・エステファンが潜入捜査をビル・ジマーは考えていましたが、別件の捜査がありそんな余裕はありませんでした。
別の刑事たちも似たり寄ったりで予定があわず、ティラナにとっていい機会だということでティラナが潜入捜査を行うことが決まります。
制服姿に身を包み長剣(クレーゲ)を野球のバットケースに入れ持ち歩き、学園生活を送るティラナ・エクゼティリカはこの潜入調査中にナイアス・メイベルというセマーニ人の友人ができます。
ナイアス・メイベルはセマーニ世界からの難民で、両親を亡くしており、サンテレサ市に住むメイベル夫婦に引き取られました。
シャーウッド高校はサンテレサ市内で一二を争う進学校で偏差値も高く、また有数の金持ち学校と呼ばれています。
シャーウッド高校に通う生徒の大半が自動車通学しており、駐車場には高級車がずらりと並びます。
ナイアスの里親であるメイベル夫婦の家はそれほど裕福ではなく、ナイアスは学業成績の奨学生としてシャーウッド高校に通っており、通学はバスを利用しています。
ちなみにマトバは愛車のクーパーSを失い、押収品から支給されたマセラティも翌日に廃車となってしまったため第3巻ではフォルクスワーゲンのワーゲンバス(作中ではフォルクスワーゲンとしか書かれておらず、挿絵でワーゲンバスが描かれている)に乗って捜査を行っています。
第3巻で描かれる物語はティラナ、マトバ、ナイアスと事件に関わることでそれぞれに心に傷を負い、ある意味で救いのない話です。
過激すぎるとのことで、アニメではこの3巻のストーリーをベースに書き下ろしのオリジナルストーリーとなります。
小説第3巻の内容
潜入捜査の経緯
サンテラサ市内の路上で女性の全裸死体が発見されたことから今回の事件は始まります。
ブリーフィングでビル・ジマーが特別風紀班の面々に検死の結果、女性の死因は薬物中毒で外傷はなく、不特定多数の男性と性交渉を行った形跡があると説明します。
また死体の身元が判明し、名前はノルネ・ノーバム。シャーウッド高校に通うセマーニ人の16歳の少女でした。
裕福な家庭から通う生徒が多いシャーウッド高校では父母に各界の有力者を持つ者が多く、ノルネも同様で、彼女の父親モダ・ノーバムは『新グラバーニ教会』の理事長を務め、セマーニ人難民の地位向上について積極的な活動を行っている人物でした。
モダ・ノーバムが娘の死について一切情報を漏らさないようにとあちこちに圧力をかけ、娘の『悲劇的な』死は一切報道されない状況にありました。
噂ではモダ・ノーバムは市長選に出馬するとのことで、不祥事を公にしたくないのだろうとジマーは予想します。
また他部署から麻薬の売人が富裕層の高校生を狙っているという噂が報告されており、シャーウッド高校が麻薬汚染の状態にあると睨み、ティラナが実際に生徒としてシャーウッド高校へ転入し潜入調査を行うことになりました。
交友を深めるティラナ
ナイアスが通学の際に転入初日のティラナとぶつかり、ナイアスがバスに乗り遅れてしまうというのが2人の出会いです。
その後校舎内で再び2人はぶつかりかけ、知り合いとなり同じセマーニ人で、シャーウッド高校では珍しくバス通学をしているということもあって親睦を深めていきます。
またティラナが食堂で1人でいたときに別の男子生徒に後ろから声を掛けられ、肩を叩かれそうになったところで、その男子生徒をひねりあげてしまうというポカをやってしまいますが、これをきっかけに仲裁に入った女生徒エマ・セーラムとも知り合い、彼女のグループにティラナは属することになります。
エマ・セーラムはシャーウッド高校での女王様的立ち位置の生徒で、ティラナは順調に学園生活に馴染んでいきますが、彼女に気に入られたティラナに学園カースト制度の底辺にいるナイアスが気後れし学内では話しかけてこなくなってしまい、ナイアスと話をするのはバスの停留所だけとなってしまいます。
出会った初日にティラナはエマから週末に開かれるパーティーに誘われるのでした。
モダ・ノーバムに直接会うマトバ
一方マトバはノルネの父であるモダ・ノーバムにアポイントメントを取り付け、実際に聴取を行います。
マトバから見てモダ・ノーバムは仕事と娘を亡くしたことに苦しむ普通の父親であり、目新しい情報が得られなかったものの、ノルネの交友関係を尋ねたところ、モダ・ノーバムからセマーニ人のナイアスという名前を聞くことになります。
麻薬の売人との取引
シャーウッド高校がある地域にコカインを卸しているという噂のコロンビア人のメンドーサという売人に情報屋のビズ・オニールを仲介してマトバとティラナが仲買人を装って接触します。
最近コカインを密輸するルートに、麻薬取締局と陸軍の合同作戦によって大きな手入れがあり、仕入れに困っていたメンドーサでしたが、マトバは彼とセマーニ世界産の麻薬『小鬼の火薬(ゴブリンズ・パウダー)』の取引を成立させます。
しかしメンドーサは自身の販路の客層を明確にせず、犯人がメンドーサだと断定できなかったため、マトバはじっくりと探りを入れていく方針をとるのでした。
メンドーサとの密会が終わり、彼の住むアパートから帰る際に、ティラナは顔を隠したナイアスとすれ違ったことに気が付きます。
そして車内でティラナがマトバにそのことを話していると、メンドーサの部屋が爆発。
マトバが通信で応援を呼んだため、警察と消防の手によって直ぐに火は消し止められ、鑑識の結果メンドーサとその護衛が焼死体で発見され、ガソリンが原因だとわかります。
しかしナイアスの姿はそこになく、彼は家に「ノルネの仇をとる」と書置きを残してその日から行方がわからなくなってしまうのでした。
ノルネに関して箝口令がしかれていることから、マトバとティラナはモダ・ノーバムがナイアスに情報を流したのではと予想し彼の元へ向かいます。
モダ・ノーバムは突然訪れた2人に驚くことはなく、簡単にナイアスに会い、ノルネについて全て話したと告げます。
そしてモダ・ノーバムと会話をするうちにマトバは『この父親を助けてやらなければ』という気持ちが膨れ上がり、彼への強い共感を覚えます。
そんなマトバへティラナが声を掛け、モダ・ノーバムが人の心を操る術師(ミルディータ)であることを告げますが、時すでに遅くモダ・ノーバムに命じられマトバはティラナに銃を向けるのでした。
マトバはティラナを撃とうとする衝動と『引き金を引くな』という意志がせめぎ合い、発砲を止める事はできませんでしたが、辛うじてティラナから銃口をそらすことには成功しました。
ティラナを撃とうとしたという事実にマトバは正気を取り戻し、モダ・ノーバムを逮捕します。
殺人未遂とその教唆の名目で逮捕されたモダ・ノーバムでしたが、彼の術(ミルディ)を立証し起訴することは難しく、拘留期間をなんとか引き延ばそうと検事補が奔走することになります。
ナイアスの暴走
ティラナは依然ノルネについて事件の繋がりがなく、一時捜査を特別風紀班の別の刑事たちに任せ、再び潜入調査を続行します。
シャーウッド高校に登校し、昼食時ナイアスからティラナの携帯に着信があり、ティラナは学校前のバス停に呼び出されます。
サンテレサ市警の刑事としての任務と共に、友人としてナイアスを放っておくことはできなかったティラナは午後の授業をサボり、直ぐにバス停に向かいましたがそこにナイアスの姿はありませんでした。
再びティラナの携帯にナイアスから着信があり、彼は自分の意志で行動していることと、メンドーサたちを始末したこと、メンドーサのPCの取引記録にエマの名前があったこと、ノルネの参加したパーティに出席していた男に情報を吐かせたことを告げます。
ナイアスからの電話はティラナをこれから起こす事件に巻き込まないためで、ティラナの制止は虚しく、一方的に切られてしまいます。
そしてシャーウッド高校の校舎内部から銃声が轟き、ティラナは応援を要請した後にナイアスの元へ向かうのでした。
地球の警官として
ナイアスはノルネの死に関係した者を次々と撃ち殺し、最後に首謀者のエマを追い込みます。
ナイアスが問答の末、エマからノルネの事について何も聞けなかったためエマを処分しようとしたところで、ティラナが追いつき彼を止めようとします。
野球バットのケースにしまっていた長剣を抜き、バッジとIDをかざしてティラナはナイアスに銃を捨てるように警告します。
ティラナは以前のように悪を躊躇なく斬ることが出来ず、なんとかナイアスの命は取らずに助け出そうと迷いが生まれてしまいます。
ナイアスが引き金を引こうとした時、ティラナは動くことができず、しかしマトバの応援が間に合いナイアスを撃つのでした。
麻薬を学生たちに売っていたのはエマではなくノルネでした。
エマの弱みを握り、メンドーサと取引をさせていたのもノルネです。
エマの証言と取引用の口座のATMの監視カメラにノルネが映っていた事が証拠となりました。
そしてノルネに商売をさせ資金を作っていたのは父親であるモダ・ノーバムのはずでした。
しかし生きている証人が誰もおらず結局、彼は不起訴となってしまいます。
結局事件は一旦の終わりを告げましたが、ティラナは再び友人を救うことはできませんでした。
『コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED』 第3巻の内容については以上です。
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