コップクラフトアニメの1話部分の小説第1巻のあらすじネタバレありまとめ

今回コップクラフトDRAGNET MIRAGE RELOADEDがアニメ化されます。という事で、1話が始まる前に小説の1巻にあたる部分の内容をまとめさせていただきます。
第1巻の物語
前例のない事件の発生
第1巻の物語は『妖精の塵(フェアリーダスト)』と呼ばれるセマーニ世界に生息する妖精を原料にした特殊な麻薬の取引から始まります。
売人に成りすましケイ・マトバと当時バディを組んでいたリック・フューリィが『妖精』を持って取引場所にやってきた2人組のフィリピン人を現行犯で逮捕し、後はルートを洗えば一件落着というところでアクシデントが発生します。
手錠をかけられた1人の男が強引に手錠を外し、そのまま素手でリック・フューリィを殺害。
すぐさまケイ・マトバが拳銃を発砲し男を撃ちますが、その男はファルバーニ語で妖精を連れて行くと告げ、銃で撃たれたのにもかかわらず2キロ先まで逃走してしまうというものでした。
その後、男は大型のダストボックスの中で死体で発見され、検死によるとケイ・マトバの銃撃が死因であると特定されます。
また逃走時に持っていた『妖精』は何者かに奪われてしまいます。
『容疑者が手錠を強引に外し、素手で警官一名を殺害。致命傷を受けながらも2キロの距離を逃走する』という地球の常識では考えられない事件が起き、セマーニ世界にある『術』を使った何者かが妖精を奪ったと推測しケイ・マトバは捜査に乗り出します。
ティラナ・エクゼティリカとバディを結成
直ぐに先の事件の捜査に取り掛かりたいという気持ちのケイ・マトバですが、特別風紀班の主任のジャック・ロスの命によって別件を預かることになってしまいます。
特別風紀班の中で比較的ファルバーニ語がわかるという理由でケイ・マトバはセマーニ世界からやってくるティラナ・エクゼティリカをゲート付近まで迎えに行き、市警本部まで護衛するという任務を与えられ、その後本部まで護送したものの、ジャック・ロスから彼女と組んで捜査をするように命じられてしまいます。
セマーニ世界から妖精の保護を目的として派遣されてきた準騎士のティラナ・エクゼティリカとケイ・マトバのバディが結成されます。
仕方なく捜査の続きを始めたケイ・マトバは逮捕されたもう1人の男を尋問するとすぐに「コロンビア系のギャングの車から盗んだ」と証言を取り、自称牧師の情報屋ビズ・オニールからコロンビア人の名前を特定し、その男の住居付近でジャック・ロスが上層部に捜査の許可を取るまで張り込みを行います。
操り人形
ジャック・ロスからGOサインが下りる前にティラナ・エクゼティリカが先の事件の時と同じラーテナを嗅ぎとり、ケイ・マトバとティラナ・エクゼティリカは直ぐにコロンビア人の元へ突入します。
しかし時すでに遅く、コロンビア人の男は黒いコートを着たセマーニ人によって殺されていました。
ケイ・マトバはその男の身柄を抑えようとしましたが、そのセマーニ人も謎の怪力を発揮し、ケイ・マトバに襲いかかり、マイクロ・ウージーを手にとり乱射し逃走しようとします。
後手後手に回ってしまい直ぐにその男の後を追おうとしたケイ・マトバですが、そこへティラナ・エクゼティリカが「私が捕らえる」と主張し、暗殺者を一刀両断してしまいます。
犯人の証拠を握っているかもしれない者を殺してしまったティラナ・エクゼティリカの法の執行の仕方にケイ・マトバは異を唱え彼女と揉めますが、暗殺者を操っていた何者かがいることに気づいたケイ・マトバはコロンビア人の部屋へと戻ると何者かが証拠を全て持ち去った後でした。
少しずつ進展していた捜査は手がかりを失い、白紙へと戻ってしまいます。
セマーニ世界の術と地球文明の科学の融合
白紙に戻った捜査を地道に聞き込みを続け何の手がかりも得られず疲れ果てたケイ・マトバたちが寝静まったある夜、裏では闇取引が行われていました。
爆破テロ犯であるカリームと地球の文明に完璧に適応したセマーニ人のエルバジとの取引です。
またここで全身赤一色で揃えた服を着たゼラーダという死人を操る術に秀でた術者(ミルディータ)が登場します。
セマーニ世界で元貴族であったエルバジとその家に仕えていた一族のゼラーダ。
彼らは『妖精の粉』を現代科学で応用した精神弾頭という爆弾を作っており、それをテロリストであるカリームに3日後に売るという取引を成立させます。
精神弾頭に被爆した者は妖精の塵の中毒状態となり、一時的な幸福感と永続的な禁断症状に襲われ、更にゼラーダの術によって最低でも100人以上は思いのままに操る事ができるようになるとのこと。
また精神弾頭は改良中で完成品は効果範囲が半径3kmにも及び、それを使ってカリームは世界的な多きなテロを企て、サンテレサ市だけでなく世界中を巻き込むほどの大きな脅威が暗躍しはじめるのでした。
エルバジへの手がかり
エルバジたちがカリームと取引のため、デモンストレーションを警官を用いて行ったことでその被害者からケイ・マトバとティラナ・エクゼティリカは捜査の手がかりを掴みます。
先の2件の事件から『妖精の塵』にあてられた者を操る魔法使いが存在することを前提に、ティラナ・エクゼティリカから術について説明されたケイ・マトバはその魔法使いを追うことに専念します。
ティラナによって術には精巧な金細工が触媒に必要なことがわかり、ティラナには地球人には作れないと言われてしまいますが、ケイ・マトバはデジタル制御の工作機械ならばできると考え、その筋で捜査を進めます。
すると倒産した無名の企業が捜査線上に浮かびあがり、更なる調査でそこがダミー企業だと発覚し、出資元とたどることでデニス・エルバジという人物の元へとたどり着くのでした。
直ぐにエルバジを捕まえようと提案するティラナ・エクゼティリカでしたが、ケイ・マトバから容疑がないことを指摘されてしまい、起訴するために十分な証拠を集める必要があると今後の方針を聞かされます。
妖精を助けることを目的にこちらの世界にやってきたティラナ・エクゼティリカにとってそんな計画は悠長なものに思え、焦りは募り、ケイ・マトバが目を話した隙に彼女は単独行動に出てしまうのでした。
ティラナVSエルバジ
ケイ・マトバの元を離れ単独行動に出たティラナ・エクゼティリカはビズ・オニールの力を借りて街娼に変装しエルバジが経営するクラブに潜入します。
店に入ってからはIDチェックをパスするために同行していたビズ・オニールたちと別れ、ティラナ・エクゼティリカは1人で、このクラブのオーナーの居場所を聞き回ります。
そんな彼女にエルバジのほうから接触があり、彼の事務所へと通されます。
正直に正体を明かし妖精を返してもらおうと要求したティラナ・エクゼティリカでしたが、エルバジとの交渉は決裂し、剣での戦いに発展してしまいます。
エルバジの剣術は並外れた実力があり、ティラナ・エクゼティリカは剣での勝負に負け、拘束されてしまい、ティラナがどうやってエルバジの元を突き止めたのか聞き出すために取引現場に連れ去られてしまうのでした。
商談
エルバジはその後ティラナを連れて商談のため、古い寺院まで移動します。
古い寺院はセマーニ世界にあった遺跡がそのまま放置されたもので、中はエルバジによって改装され、精神弾頭を作る工場になっていました。
到着したエルバジをゼラーダが迎え、カリームが既に到着していることを告げます。
それにエルバジは応じ、ゼラーダに商談後、術を使ってティラナ・エクゼティリカから情報を吐かせるように命じてカリームたちと合流するのでした。
一方ケイ・マトバはその光景を寺院の500メートル程手前の路肩に停めた車の中で見ていました。
ティラナ・エクゼティリカが単身エルバジの元へ向かうと予想したケイ・マトバは市警本部を出た後、オニールを問い詰めたところ彼女をクラブに案内したと白状し、そのままクラブに駆け付けたが間に合わず、裏手の車庫から忍び込もうとしたところで偶然ティラナ・エクゼティリカが捕まり連れられていくのを目撃したのでした。
ケイ・マトバは直ぐにジャック・ロスに応援を要請しますが、応援の到着前に寺院内で火事が起き、ティラナ・エクゼティリカを助けるために単身ケイ・マトバは施設の中へ乗り込むこととなります。
裏切り
火事の騒動に乗じて捕らわれていたティラナ・エクゼティリカも自力で脱走に成功しますが、彼女の目的は逃走ではなく妖精の奪還です。
火災が起こっているにもかかわらずろくな装備もないままに施設の奥へと進んでいってしまいます。
そして彼女は妖精の加工現場に辿り着き、再びエルバジと相対することになってしまいます。
エルバジに追い詰められたティラナ・エクゼティリカの元へタイミングよくケイ・マトバが駆け付け、彼女の長剣を渡し、再び一騎打ちの後エルバジを討ち取ります。
エルバジとの戦いに決着が着き、ようやく応援が到着します。
ケイ・マトバはエルバジの持っていた容器から妖精を回収しようとしましたが、ティラナ・エクゼティリカからそれは偽物だと指摘され、妖精が何者かによって持ち去られ今も遠ざかっていることを知らされます。
2人は妖精を奪った者を追い、遺跡の脱出通路を通り寺院の外へと向かいます。
移動中にティラナ・エクゼティリカが得た『死人を操っていたのはゼラーダ』ということと精神弾頭のことなど情報をケイ・マトバと共有し、外に出るとゼラーダを発見し捕縛することに成功します。
そしてジャック・ロスが現れ、ティラナ・エクゼティリカに発砲し、ケイ・マトバへと銃を向け「その男を放せ」と命じるのでした。
混乱のあまりケイ・マトバはゼラーダを拘束していた力を緩めてしまったため、ゼラーダはそのままジャック・ロスの車を使い逃走。
残ったジャック・ロスはケイ・マトバに全ての捜査状況をゼラーダに教え、有能な刑事に経験不足なセマーニ人を押し付け足枷にしたのこと、ゼラーダに寺院に火をつけさせ爆弾と妖精を持って逃げるように指示したことを告げます。
何故裏切ったのか?
ジャック・ロスはゼラーダと同様に地球世界とセマーニ世界が分断されるべきだと考えていました。
これまでのサンテレサ市警で地球人とセマーニ人との軋轢を何度も目にしてきたジャック・ロスはセマーニ人が代を重ねる毎に地球社会の文明を吸収し、近い未来にセマーニ人たちが地球を制服するのではないかと危惧していました。
そのためゼラーダにサンテレサ市全体を飲みこむほどの暴動を起こさせ世界的な問題として両世界の融和を阻止しようとしていました。
長年共にサンテレサ市で刑事の職につき、自身の主張がケイ・マトバにもわかるのではないかと思いジャック・ロスは計画の全貌を彼に話したのでした。
それを拒否したケイ・マトバは射撃の名手であるジャック・ロスと一騎打ちをし、辛くもロスを退け、ジャック・ロスの口にした言葉に思いを馳せながらもゼラーダを追うのでした。
ゼラーダの術と爆弾の解除
ゼラーダが爆弾を使うとしたらテロとしての効果が大きい高級住宅街だと予想し、更に高い場所のほうが効果的だと位置を絞ります。
ケイ・マトバとティラナ・エクゼティリカはサンテレサ市の高級住宅街にそびえ建つフォレストタワーに目星をつけ、ゼラーダのいる屋上ヘリポートまで奇襲にさらされながらもたどり着きます。
しかし屋上には時限タイマーをセットされた精神弾頭の爆弾が転がっていたのでした。
ケイ・マトバは爆弾の解除を試みますが、目の前の爆弾は普通の爆弾ではなく、地球世界とセマーニ世界のハイブリット技術で作られたもので、解除は絶望的でした。
その上、ゼラーダが姿を見せずに術を使い妨害を行い、状況は劣勢です。
ゼラーダの術によってケイ・マトバは気道や肺に何かを詰め込まれた状態にされ窒息寸前の絶対絶命の状況に陥ってしまいますが、ケイ・マトバの銃に宿ったラーテナの力を借りてゼラーダのコートの衣擦れの音を頼りにヘリポートの何もない位置へ銃撃し、姿を消していたゼラーダを撃つことに成功します。
姿を現したゼラーダにティラナ・エクゼティリカが直ぐに追撃を入れ、ゼラーダは哄笑しながら準騎士の剣にかかっては術師の名折れと言い、自らビルから身を投げてしまうのでした。
ゼラーダとの戦いは決着が着きましたが、ケイ・マトバは術によって死にかけていました。
ティラナ・エクゼティリカがケイ・マトバに駆け寄り、治療をしようとしましたが、治療術を使うための触媒がなく言葉をかけ励ますことしかできずにいました。
しかし声を掛けられたケイ・マトバはティラナ・エクゼティリカに爆弾を止めるよう指で指示しますが、ティラナ・エクゼティリカは爆弾を止めることも逃げることもできず、爆弾の中の妖精を見て最後はこの子と一緒に居ると決意を固めるのでした。
たった1つだけ達成できなかった目的
結局、爆弾はタイマーが0になっても爆発しませんでした。
精神弾頭が生きた妖精を使って人に害を為すように作られていることをしった妖精が爆発前に自ら命を絶ったため、爆弾は作動しなかったのです。
そして妖精の遺骸を触媒に使い、ティラナ・エクゼティリカがケイ・マトバを癒しのわざを使い術を解き、無事に2人は生還したのでした。
精神弾頭という爆弾テロの阻止し、2人は高位の術師と戦闘を行ったのにも関わらず生存しますが、ただ一つティラナ・エクゼティリカの目的だった妖精を助けることだけは叶いませんでした。
ティラナ・エクゼティリカとの別れ?
ゼラーダの遺体は墜落現場からは発見されませんでした。
代わりに落下の現場には大量の血痕が残されていましたが生死は不明です。
しかし妖精に関しての事件は解決され、騎士団から派遣されてきたティラナ・エクゼティリカはセマーニ世界へ帰るためケイ・マトバは最初に彼女と出会ったように彼女をゲートまで送るのでした。
事件の事後処理に追われ、すぐに忙しい日常へ戻ったケイ・マトバでしたが、ある日夜、自宅に帰宅するとセマーニ世界に返ったはずのティラナ・エクゼティリカがいるのでした。
彼女は「気が変わった」と言い、権力を使いサンテレサ市警の刑事に就任し、「そういうわけで、当分ここに厄介になるぞ」と言うのでした。
『コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED』 第1巻の紹介は以上です。
- アニメ - コップクラフト - 執筆者 - RYUCCA - 執筆者
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