ブギーポップは笑わない 2019年版アニメ 第9話 あらすじと感想「VSイマジネーター編完結!世界系という便利な言葉」

-
第9話「VSイマジネーター 6」あらすじ
いったい今まで何を見ていたのか。
織機の隠された真実を知った正樹は、そんな後悔を胸に、彼女の行方を必死に探し始める。
かろうじて繋がった電話で、織機の力になりたいと告げる正樹だったが、織機はそんな正樹の言葉を拒絶する。
互いが互いを想い合うが故に二人はすれ違っていく。
しかし、何を言われても決してあきらめない正樹は、電話の向こうから聞こえた音を頼りに、
織機が囚われている建設中の遊園地であるペイズリーパークへとたどり着くのだが……。
感想「VSイマジネーター編完結!世界系という便利な言葉」
VSイマジネーター編完結
第9話で書籍2冊に収まる物語であるVSイマジネーター編が完結しました。
建設予定中に計画が頓挫してしまいそのままの形で残された行楽施設ペイズリーパークにそびえる『ザ・ラダー』という塔内に織機綺を捕らえ犠牲に街の人々の心を変えようとするイマジネーターこと飛鳥井仁。
織機綺のやっている事を知って尚自分の気持ちに気づき、奇跡的に電話の通じた織機綺に想いを告げる谷口正樹。
イマジネーターに捕らわれてしまいながらも、谷口正樹の気持ちを知ることができ谷口正樹だけでも巻き込まないようにとする織機綺。
VSイマジネーターでのキーパーソンがそれぞれの想いで行動を起こしますが、3人の考えは全て失敗に終わってしまいます。
原作小説を改変している部分もありましたが、内容はおおよそ原作通りです。
ただペイズリーパークで着ぐるみたちのとの戦闘シーンがブギーポップの貴重な戦闘シーンですので期待していたのですが、あっさりと終わってしまいました。
物語全体もあっさりと終わり、初見ではもしかしたら何が起こっていて何が解決したのかよくわからないという感想を抱いた方もいるのではないでしょうか?
よくわからない点や原作小説に興味のある方はこちらをご覧ください。
世界系という便利な言葉
『ブギーポップは笑わない』という作品は少し前に流行った『世界系』というジャンルとして見られることがしばしばあります。
世界の敵とは誰なのか?水乃星透子の言っていた「突破」とはなんだったのか?何故織機綺の心の花に飛鳥井仁は触れられなかったのか?などとVSイマジネーターだけでは解決されない謎がそのまま放置され残っています。
ただ『世界系』というジャンルの物語は物語が描かれる状況を明らかにせず、誰かの視点、例えば『僕と彼女の世界』だけを描きます。
僕と彼女が見聞きしたことは描かれますが、取り巻く周囲の状況などは僕と彼女が知らなければ知らないという説明がされ意図的に描写されません。
ブギーポップシリーズはブギーポップが観察してきた世界に住む人々の物語を描いており、ブギーポップはその人々が紡ぐ物語を壊す存在を排除します。
世界系って便利な言葉ですよね。
何が言いたいのかわかりにくくなってしまいましたが、最後までわからなかった謎とされている部分がこの作品の魅力の1つということです。
ちょっとよくわからなかった。
それがブギーポップシリーズの良さです。
ただしアニメでそれをやってしまうと視聴者を置いてきぼりにしてしまう作品となってしまうのでなかなか難しいものだと思いました。
改変部分
アニメオリジナル部分はアニメではあまり描写されていなかったのですが、織機綺が谷口正樹の連絡に使っていたのは携帯電話だったという事実のカットと霧間凪から「衣川琴絵は洗脳されていた」というメッセージです。
またペイズリーパークへ向かう谷口正樹が乗っていたバイクはセリフから霧間凪から勝手に借りたと捉えることができますが、原作小説では街にあったものを拝借しています。
末真和子もアニメでは自転車でペイズリーパークに辿り着いたシーンが描写されていましたが、原作小説では原付のスクーターに乗って向かっています。
またペイズリーパークでの戦闘シーンでは原作小説だとブギーポップが着ぐるみたちを腕を振るだけで吹き飛ばし、一箇所にまとめて拘束しているという描写があります。
次回は夜明けのブギーポップ
次回からは登場人物がまた変わり新しいお話『夜明けのブギーポップ』編に入ります。
第10話~13話まで2時間スペシャルで放送されます。
夜明けのブギーポップについても原作小説の解説記事を用意しましたので、ネタバレがあっても予習をしておきたい方はこちらをご覧ください。
第9話の感想・解説は以上です。
- アニメ - ブギーポップは笑わない - 執筆者 - RYUCCA - 執筆者 - アニメ
- 第9話 / ブギーポップは笑わない / 霧間凪 / 谷口正樹 / 織機綺 / 飛鳥井仁 / 水乃星透子 / 2019年版アニメ / 解説 / VSイマジネーター 6 / 完結
- コメント