進撃の巨人アニメ 第4話のあらすじと感想『新たな物語の夜明け』

進撃の巨人 第四話 『解散式の夜―人類の再起②―』 【あらすじ】
850年。エレンたちがシガンシナ区であの悲劇に遭遇してから五年の月日が経った。
彼らは訓練兵団への入団から2年が経ち、彼らは成長していた。
そんな訓練のさなか、エレンはアニと戦闘をする。そこでアニは圧倒的な戦闘スキルを見せつけながら、訓練兵団のシステムへの疑問をエレンにぶつけるのだった。
エレンはそこから、内地で安全に暮すことの安全とはどういうことなのか、ということも考え始めるのだった。
そんな彼らは、とうとう訓練兵団を卒業する日を迎えるのだった……。
【感想】
今回は、この作品がただ巨人と戦うだけの物語というわけではなく、いろいろなことを考えながら見なければいけない作品なんだな、ということを思わされる回だったように感じました。
というのも、アニがエレンに対して投げかけた疑問です。これはもしかすると、今の日本にも言えることなのかもしれません。
それは、憲兵団に入ることができるのは訓練兵団でも成績上位者だけ、というシステムです。これは、巨人と戦う能力が高い者たちが、一番巨人から離れたところに行く、ということです。
ただ、その兵団の性格として、本来一番巨人を倒す技術が必要な兵団は調査兵団のはずです。なのに、成績上位者は巨人から一番遠い場所に行ってしまえる権利を手にいれてしまうわけです。
そんなシステムの矛盾をアニはエレンにぶつけたわけですね。
もしかしたら、これは日本の今の社会の構造にも似ているのかもしれません。
今の日本では(というか旧来からの日本ですが)、だいたい有名大学を出た人たちは有名な大企業に入っていきます。もちろん、それは安定を求めてのことです。でも、本来頭脳が必要なのには、これからの産業を作っていくベンチャー企業のような会社だと思うのです。
実際、ユニコーン企業の話などを聞くと、日本でどれだけその意識が浸透していない、ということは感じさせられると思います。
もしかすると、この憲兵団と訓練兵団のシステムの矛盾は、このようなシステム、というか観衆への疑問符として投げかけられているのかもしれません。
もちろん、これは考えすぎなのかもしれませんが、こんな風に見ることもできる作品なんだと思わされると、このアニメが決してエレンたちが巨人と戦って、世界を守ろうとするだけの物語以上の意味を持っているように感じさせられるのです。
もちろん、そういう側面はありますし、その側面も進撃の巨人という作品の魅力の一つではあることは確かです。そういうトラブルがあった方が、物語にのめり込めるのも間違いないですから。
さて、第四話はそんなトラブルが起こってしまいました。
五年ぶりに再来した超大型巨人。そして、再び開けられた壁の穴。もしこれ以上巨人の侵攻を許してしまえば、人間の暮す土地はほとんど無くなってしまいます。一体どうなってしまうのか。
今後の展開への期待が高まりますね。