進撃の巨人アニメ第22話あらすじと感想『成果無き帰還』

進撃の巨人 第二十二話 『敗残者達―第57回壁外調査⑥―』【あらすじ】
女型の巨人の追跡を続けるリヴァイとミカサ。リヴァイは女型の巨人を倒すことをあきらめ、エレンの救出にだけ注力することを決める。圧倒的な機動力で女型の巨人の動きを止めたリヴァイ。彼は頬の肉を切り裂き、エレンを救出するのだった。
女型の巨人の前に、敗北を喫した調査兵団の面々は、犠牲になった面々の亡骸を抱えて帰還することとなった。その亡骸さえも回収できないものもいるほど、被害は甚大だった。
その亡骸を集めながら、訓練兵を卒業してすぐのジャン達は、自分たちがいつまで生きていられるのか、どんな最後を迎えるのか、ということを考えずにはいられなかった。
『成果無き帰還』【感想】
彼らは一体どこに怒りをぶつければ良いのでしょうか。悲しみを一体どこにぶつければ良いのでしょうか。今回の話を見ていて、そういう苦しみを感じずにはいられませんでした。
エレンが審議会にかけられたとき、そのときには彼は確かに巨人化の末に自制を失い、ミカサに襲いかかったという事実がありました。その事実を鑑みると、彼が憲兵団によって始末されても仕方ない、という結論には理解できました。
でも、今回の件に関してはエレンが悪いわけではないと思ってしまいました。イレギュラーを想定して挑むのが本来の調査のはずですが、まさか、エレンを狙った巨人が現れるとは、誰も思っていなかったでしょう。もちろん、超大型巨人、鎧の巨人、そしてエレン巨人体の存在を知っている彼らは、それに対しても対策を取る必要はあったのでしょう。でも、それに対してエレンが十分な能力を発揮されなかったからといって、彼が引き渡されてしまうと言うのは、どうにも納得できませんでした。
彼らは確かに敗北を喫してしまいましたが、うなじを刈り取ることができないというイレギュラーは誰も想像していなかったでしょう。それを守るだけでなく、降下させることができるなんて言うのは、彼らにとっても想像の埒外だったことでしょう。
そんなイレギュラーが発生してもなお、全滅せずに帰ってきているというのは、とんでもない功績だと思うのですが、やっぱりそうはいかないのが現実なのでしょう。
この世界には納得できない不条理というものがあふれているというのは、誰もが知っていることでしょう。そんな不条理に、彼らはさらされたというわけです。
決して今回の敗北は、彼らの能力が低かったから、用意が不足していたから起こったことだというわけでは無いと思います。でも、彼らの予測しうる事態を軽々と超えていく存在がいるということに対する認識が甘かったことは、事実なのでしょう。
調査兵団存続の危機、そして、エレンの命の危機、いろいろなものが同時に起こった今。せっかくリヴァイが救った命が無駄になるかもしれない今、彼らは一体何を目指して生きていけば良いのでしょうか。
光が見えない状態ですが、これが改善されるのかどうかは、次回以降にかかっています。これからの展開に期待するしかないようですね。