進撃の巨人アニメ第14話 あらすじと感想『彼は何も分からない』

進撃の巨人 第十四話 『まだ目を見れない―反撃前夜①―』【あらすじ】
リヴァイによって調査兵団入団を認められたエレン。彼の話は「人間に味方する巨人」「救世主」として民衆の間に広がっていた。
反面、彼の危険性を考え見て、憲兵団は彼を引き取り、処分しようと考えているのだった。彼の処遇は、審議によって決められることに。エルヴィンたちには何らかの策があるが、それがうまくいくかどうかは、その場に出てみなければ分からないことだった。
一方、エレンは自らの処遇が分からないまま、牢獄で捕らわれていた。そんな彼の元に現れたのはハンジとミケ。二人に導かれて、エレンは審議所へと足を踏み入れる。
そうして、彼の運命を決める審議が開かれるのだった……。
【感想】『彼は何も分からない』
調査兵団はかなりめちゃくちゃな作戦でエレンを引き取ろうとしていましたが、結局それが功を奏して良かったですね。まあ確かに、人類最強といわれているリヴァイの元でなら、エレンが巨人化能力を持っていたとしてもそれを押さえつけることができると信じることができるでしょう。彼なら本当にいざというときにはエレンを始末することができるでしょうし。
さて、今回はそんな風にエレンの処遇が決められたわけですが、彼の存在を巡って憲兵団の人たちが言っていたことは、いろいろと考えさせられるものがあるように思いました。
彼の存在には、確かに不確定な要素が多分にあります。自身のタイミングで巨人化できるとはいっても、なってしまったあとに制御がとれなくなってしまう、というような事例は実際に起こっているわけですし、そうなってしまうと収拾をつけることは難しくなってしまうのでしょう。
その戦闘力としては、一体で巨人二十体以上であると考えると、普通の兵士だと何人が束になってもかなわないでしょう。もちろん、調査兵団のさらに精鋭となると話は別になってくるのでしょうが、普段から巨人と戦っているわけではない人間たちではとても対処することは難しいでしょう。
そんな中で、そんな力を持った存在が野放しになる、というのは確かに恐怖するべき事案だと言えるでしょう。憲兵団が出した結論も、決して間違っているものだとは言えないでしょう。たとえ、それが人類の希望になる可能性があったとしても、危険性があるのだとしたら、それを処分してしまう、というのは、ある意味では正しい選択だと言えると思います。
でも、果たしてそんな結論だけを選んでいて、人類は前に進むことができるのでしょうか。それが害しかもたらさないのだとしたら、それは処分するべきですが、それが可能性も持っているものなのだとしたら、その可能性に賭けたい、と思ってしまうのも人間なのでしょう。そして、そうするのが、前に進むためには欠かせないことなのでしょう。
彼らは結局、エレンの力を人類のために生かす、という方向で決断を下しました。果たして、その決断が吉と出るのか、凶と出るのか、そのあたりはこれから見ていくとしましょう。
というわけで、次回にもこうご期待。